鹿児島で「哲学カフェ」-「幸せ」をテーマに語り合う

鹿児島哲学カフェの様子

鹿児島哲学カフェの様子

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 参加者があるテーマについて哲学的に語り合うトークサロンイベント「鹿児島哲学カフェ」が7月15日夜、鹿児島中央駅近くのカフェで開催された。

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 哲学カフェは哲学について気軽に触れ合うことなどを目的に、1992年にフランスで哲学者マルク・ソーテによって始められた。日本では大阪の「実験哲学カフェ」など、全国各地で開催されている。

 鹿児島哲学カフェは、能瀬博之さんと鮫島志保さんを中心に今年4月から開催されている。能瀬さんは高校まで鹿児島で過ごした後、広島の大学に進学。大学3年生のとき、広島で哲学カフェの開催に携わった。卒業後は鹿児島に戻り、人事関係の仕事をしていた。もともとファシリテーションに興味があり場を「設けたかった」という能瀬さん。今年1月、ツイッターで「久々に哲学カフェやりたいなぁ」とつぶやいたところ、大学で哲学を専攻していた鮫島さんが共感。そこから準備を始め、今年4月に1回目を開催した。これまで「ともとは何か」「男女の友情は成り立つのか」というテーマを取り扱った。

 3回目となる今回のテーマは「いまあなたはいあわせですか」。「不幸せでないから幸せ」「絶対的な幸せと相対的な幸せがある」「欲がないときに感じられるもの」「自分を認めること」「『つながった』と感じた瞬間が幸せ」「共感や共有できることが幸せ」など、参加者はアルコールを片手に自身の言葉で幸せについて考えた。

 初めて参加した男性は「堅い雰囲気かと思ったが和やかだった。普段このような話をする機会はないので、とても勉強になった」と感想を語った。別の参加者は「日常の言葉で哲学を語る試みは珍しい。どこか対話を求めている時代にマッチしているのでは。『ゆるい』感じで続いてほしい」と話した。

 「テーマを普遍的なものにすることで話が広がりやすい。もちろん論理的な整理は必要だが、学問としての哲学ではなく感覚的に話すこともあり」と鮫島さん。能瀬さんは「運営の難しさはあるが、参加者の皆さんが場を作れている。話しやすい雰囲気を作る中で、生の言葉、発言がぶつかっていければ」と話した。

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