食べる 買う

日置・伊集院町に「パン工房 オズ」 山形から移住した夫婦が開く

「オズ」のショーケース

「オズ」のショーケース

  • 8

  •  

 伊集院町・妙円寺の静かな住宅街に「パン工房O’z(オズ)」(日置市伊集院町妙円寺1)がオープンして間もなく2カ月がたつ。

「オズ」の外観

[広告]

 8月31日にオープンした同店。以前は山形県新庄市の商店街で43年間、営業していた。店主の大橋学さんは「65歳をめどにリタイアするつもりだったが、その年を迎えてもなおパンを焼き続けたかった。お客さまとコミュニケーションを取りながら、のんびりやっていける小さな店を持ちたいと思った」と振り返る。自然と触れ合える場所で老後を過ごすことが夫婦の夢だったことから、妻の故郷でもある鹿児島への移住を決めたという。

 店名は「オズの魔法使い」に由来する。「やってみたいという気持ちがあれば、いくつになっても『オズの魔法使い』のストーリーのように夢はかなえられる」と大橋さん。理想の場所に物件が見つかったため購入し、自宅兼店舗としてリフォームした。「思い描いていた通りの、メルヘンで温もりのある小さな店が持てて夢のよう」と話す。

 看板商品は、コーヒー入りの生地をマーブル状に混ぜ込んだパンをスライスし、チョコやピーナツクリームを挟んだ「マーブルパン」(160円)で、「山形県民に親しまれている定番のパンなので、初めて店を持ったころから大切に焼き続けてきた」という。「生地は前日に仕込んで寝かせることで小麦の風味がよくなる中種法で作っており、砂糖を控えている」とも。

 ほか、ピーナツクリームを挟んだ「コッペパン」(150円)、フランスパンの生地にジャガイモを練り込むことで「モチモチの食感」というクルミ・レーズン入り「パン・オ・レザン」(280円)、「時期によって芋の種類が変わる」という地域住民の畑で採れた芋をサイコロ状にして入れた「お芋のパン」(150円)や、「玄米パン」、「薄くスライスして焼くとパリッとしてワインとの相性が良く、焼かずにサンドイッチにするとおいしい」という「黒パン」(以上1斤=300円、全て税別)など。「知り合いの畑で栽培した採れたての野菜を使っている商品もある」とも。

 大橋さんは「お客さまとの会話も楽しみの一つ。気分転換して帰ってもらえるとうれしい。夫婦でのんびりと営むつもりだったが、予想以上の盛況ぶりに感謝と驚きでいっぱい。ぜひ一度、山形定番のマーブルパンを試してもらえれば」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は7時30分~16時ごろ(売り切れ次第終了)。水曜・木曜定休。駐車場3台。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース