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北海道と鹿児島から石巻へ元気を届けよう-中町・ゴンザ通りで募金活動

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 「北と南から石巻の皆さんへ元気を届けよう」と、北海道上川郡美瑛町と鹿児島市の有志による合同プロジェクトが進行中だ。3月3日に続き10日と20日にも、鹿児島市中町のゴンザ通りで募金活動を行う。

活動の様子

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 募金活動を行っているのは、鹿児島を中心にさまざまなイベントでバルーンアートやパフォーマンスを披露している「風船企画とまら~ず」代表の十夢(トム)こと、吉永勉さんとその仲間たち。これまでにも「がんの子供たちを守る会」などへの積極的な支援活動に取り組んできた。震災後も募金や支援を続けてきたが、「その思いがどう伝わったのか、そもそも伝わっていないのでは、という疑問が湧いてきていた」と吉永さん。「ならば、自分たちで行動を起こさなければ」と考えた。

 知人の宮下直弥さんから「北海道の人で鹿児島のサツマイモを大量に購入し、石巻の皆さんに届けた方がいる」と聞いた吉永さんは、早速、北海道上川郡美瑛町でカフェを営む岡田良平さんに連絡を入れた。

 食材を求めるために毎年のように鹿児島を訪れるという岡田さんは昨年、垂水市の「大野原(うのばい)いきいき祭り」で食べたサツマイモのおいしさに感激。「このホクホクの焼き芋を、被災して仮設住宅での不便な生活を余儀なくされている皆さんにも食べてもらいたい」と大量に購入。その足で石巻市渡波(わたのは)地区へ赴き、焼き芋を振る舞ったところ、地区の人々から大変喜ばれたという。

 そこで、岡田さんと吉永さんは「では、北海道からはジャガイモや乳製品、鹿児島からはサツマイモなどを持ち寄ってイベントを開き、離れ離れになっている渡波地区の皆さんに集まってもらおう」と話がまとまった。

 石巻渡波地区のイベントは4月8日に開催される。今回の募金活動はそのイベントで、振る舞うサツマイモ(つら下げ芋・60キロ~70キロ)を購入するためのものだ。3月3日に行った1回目の募金活動では、ピエロ姿でバルーンパフォーマンスを披露する十夢さんらの姿に多くの人が足を止め、3万1,180円の善意が寄せられた。

 石巻で仮設住宅住人の世話役を務める岡さんは「お金さえ出せば何でも手に入るようにはなったが、離散した地区住民の心は寂しい。こうしたイベントを開いてもらえることで、ふれあいを取り戻すことができれば」と話す。

 吉永さんは「大したことはできないが、希望の種は自分でまくものであるはず」と口元を引き締めた。「募金していただいたお金の収支はブログなどを通じてきちんと報告する」とも。

 募金活動は14時~16時を予定。

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