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鹿児島・天文館に「宇宙情報館」-日本初「宇宙うなぎ」も登場

鹿児島・天文館に4月12日、常設宇宙館「宇宙情報館」がオープンした。

鹿児島・天文館に4月12日、常設宇宙館「宇宙情報館」がオープンした。

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 鹿児島・天文館に4月12日、常設宇宙館「宇宙情報館」(鹿児島市東千石町、TEL 099-222-8778)が、人類史上初の宇宙飛行士ガガーリン旅立ちの日に合わせてオープンした。宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)、国立天文台、鹿児島大学宇宙コース、鹿児島人工衛星(以下、KSAT)開発協議会の4機関が共同で企画した。

「宇宙うなぎ」と館長の奥山さん

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 鹿児島は、種子島と内之浦にロケット基地がある日本唯一の県で、県外での認知度も高い。しかしこれまで、街中に宇宙についての情報を得られる場所が少なかったことを受け、「ここに来れば宇宙について分かる」という場所を作ろうと、館長を務める奥山博哉さんの呼び掛けで企画が始まった。4機関が共同で民間の常設宇宙館を展開するのは全国初。

 施設面積は約27坪。ロケット打ち上げの様子を110デシベルの大音響システムで体験できる映像上映や模型展示のほか、鹿児島の企業が製作し、鹿児島大学の学生が組み立てた超小型衛星「KSAT」をパネルで紹介する。さらに、天文館の歴史と絡めて楽しんでもらえる施設にしようと、天文館創設者である島津重豪公を漫画で紹介するパネル展示も行う。売店では宇宙にまつわるグッズや、鹿児島市内では同館でしか取り扱いがないという宇宙食、東北応援商品として岩手の「銀河鉄道」グッズなど54点を並べる。

 奥山さんは、天文館の東千石町にある老舗うなぎ専門店「うなぎの末よし(以下、末よし)」の会長で、昨年空き店舗だった同ビルを活用したいと購入。1779年、島津家第25代当主の島津重豪公が「薩摩暦」を作ろうと天文の研究や観測を行うために建てたドーム「明時館(後の天文館)」が現在の「末よし」近くにあったことから、宇宙とうなぎを絡めたアイデアを温めていたという。

 売店で販売している同館オリジナル4アイテムのうち、「宇宙うなぎ」(500円)は、「末よし」で扱う大隅産のウナギを使い、1年ほど試行錯誤を重ねて完成させた。「JAXAに宇宙食として認可を受けるための申請手続きに進む準備は整った」と奥山さん。九州新幹線全線開通を機に鹿児島をPRしようと制作された「宇宙新幹線天文一号」、「愛してくれるなら」(各500円)のCDでは作詞を担当。「宇宙新幹線天文一号」の編曲と朗読は同館副館長の本田静さんが担当した。

 「世界公認の星座は88個あるが、89個目に『うなぎ座』を誕生させるのが夢。現状、余っている星がなく『うなぎ星』(笑)」とも。

 開館時間は11時~17時。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入館無料。

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