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白くま黒豚電車「でんでん」、運行開始-車内には市民の思い出も

白くま黒豚電車「でんでん」の出発式にて。テープカットの瞬間。中央がプロジェクトリーダーの山本夏妃さん。

白くま黒豚電車「でんでん」の出発式にて。テープカットの瞬間。中央がプロジェクトリーダーの山本夏妃さん。

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 鹿児島国際大学(鹿児島市坂之上8)の学生らが発案した「鹿児島とあなたと市電プロジェクト」によるラッピング電車「白くま黒豚電車『でんでん』」が3月9日、運行を始めた。

愛称は「でんでん」

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 鹿児島市交通局(高麗町)で行われた出発式には、市の関係者や園児をはじめとした一般市民ら100人が集まり、運行開始を祝福した。市交通事業管理者の福元修三郎さんは、あいさつで「鹿児島市電が運行を始めて101年目に、若い学生らの提案と市民の力でこのような新しい電車が誕生し本当にうれしい」と述べた。

 プロジェクトリーダーの山本夏妃さん(鹿児島国際大学4年生)は「鹿児島で有名な2匹が街中を走っていれば面白いのではというイメージが本当に形になり感激」と話す。資金集めなど苦労は多かったが、市民の後押しもあり実現までこぎ着けた。プロジェクトメンバーの大学生らをサポートした同大経済学部教授の馬頭忠治さんは「学生たちはとても成長した。今回のプロジェクトを、周りの大人が支えながら若者を育てるような仕組みづくりのきっかけにしたい」と話す。

 車体は白と黒に塗り分けられ、両端に白くまと黒豚の顔が描かれている。側面には愛称の「でんでん」の文字。車内では、広告枠を使って鹿児島市の観光スポットを紹介するほか、国生敬さんがデザインした電停の水彩画とともに、市民から寄せられた市電の思い出メッセージを飾る。

 車内に掲げられた思い出メッセージは、マルヤガーデンズ(呉服町)で2月に開かれたイベント「あなたの想い出×白くま黒豚電車」で来場者が書き残していったもの。同イベントでは、「鹿児島とあなたと市電プロジェクト」オリジナルグッズや鹿児島の市電に関連したグッズを販売。売り上げは電車の製作資金に充てられる。

 「県民の方だけでなく、観光客の方にも愛される電車であり続けてほしい」と山本さん。白くま黒豚電車「でんでん」の運行は来年3月8日までの1年間を予定。

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