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鹿児島で「音楽フランチャイズ制度」始まる-豪邸を無料で貸し出し

「鹿児島県民教育文化研究所」外観。

「鹿児島県民教育文化研究所」外観。

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 鹿児島市は「文化薫る地域の魅力づくりプラン」の一環として、音楽活動を行う個人・団体に民間の空きスペースを提供する「音楽フランチャイズ制度」を開始し、第1号の会場が「鹿児島県民教育文化研究所」に決まった。

練習会場となる和室

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 同研究所は1936(昭和11)年、島津家の屋敷跡に「藤武呉服店」が建設したという豪邸。戦争での焼失を免れ、戦後は割烹(かっぽう)旅館として使用されていたという。寄せ木細工の床や欄間(らんま)、金くぎを一本も使用しない造りは当時の一流の職人技によるもの。表看板は初代所長で児童文学家の椋鳩十氏による直筆で、敷地を囲む石堀は鹿児島市の景観重要建造物にも選ばれている。

 申し込みは随時受け付けており、参加者と担当者との顔合わせを兼ねた公開練習で双方確認を行ったあと、基本2時間、会場を無料で貸し出す。使用可能日時は火曜・水曜の10時~16時と月曜・木曜・金曜の10時~12時。申し込みから使用開始まで最短10日程度だという。年齢制限はなく、公開練習の一般見学もできる。現在は練習会場としての利用予定は入っておらず、3月15日には「桐の音楽院(きりのねがくいん)」による、「琴の弾き初め」演奏会が行われる予定。

 同プランをプロデュースする文化薫る地域の魅力づくり実行委員会音楽部会の丸田真悟さんは、「音楽フランチャイズ制度は市民が音楽と気軽に接し、音楽の流れる街をつくる仕組みの一つ。今後も市内のあちこちに練習会場を増やし広げていきたい」と展望を話す。

 そのほか「活動拠点団体」支援事業として、かごしま市民文化ホールや谷山サザンホールなどで活動する団体を各施設1団体募集。無料公演やワークショップを開き市民に還元することを前提に、4カ月間施設を無料で貸し出すといった活動も行う。現在、県内のサクソホン奏者だけで結成されたバンド「マイ・フェイバリット・サックス・バンド」や「谷山吹奏楽団」などが活動拠点団体に選ばれている。

 申し込みはかごしま文化情報センターのホームページから受け付ける。

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