天文館・シネマパラダイス近く、築70年以上の石蔵に、3姉妹が切り盛りする小料理・和菓子店「燦（さん）」（鹿児島市東千石町、TEL 099-224-6760）がオープンして2カ月半がたった。

自家製田舎みそを使ったおでん

　「燦々ときらめく時間になりますように」との思いを店名に込め、夢だったという3姉妹での店舗オープンを果たした同店。約20坪の店内には、カウンター6席と、3人掛けのテーブル席2卓、2人掛けと5人掛けの座敷の半個室を設ける。店内は木造りで、「おばあちゃん家に来たような落ち着く空間」に仕上げた。

　オーナーで長女の鎌田由希さんが料理、京都で修業を積んだ次女の万梨さんが和菓子、三女の里沙さんが酒と店のデザインを担当する。料理や和菓子は季節に合わせた素材を使い、すべて手作りにこだわる。

　「オープンして2カ月半、若い女性客や、甘いもの好きの男性客が増えた。家族3世代で利用してくださるお客さまもいて、うれしい」と話す由希さん。「子どもはもちろん、妊婦さんにもおすすめできるような、体に優しくて安心できるものだけを提供している」と説明する。貸し切りや祝い事での利用にも対応し、要望があれば洋菓子も作るという。

　料理は、おばんざい、おでん、小鉢など単品料理（350円～）ほか、コース料理（8品＝3,500円）。甘味は、手動で削った氷を使い、酒が入った手作りの蜜をかけて仕上げる「大人味のかき氷」（700円、以上価格はすべて税抜き）を通年で提供。気温や湿度によって粉の量を変えて作る白玉を使った「ぜんざい」は自家製の甘酒と、「お濃茶とうふ」は日本酒と、「おはぎ」はウイスキーとなど、酒との組み合わせを提案する。

　営業時間は、火曜＝17時～23時、水曜～土曜＝14時～23時、日曜・祝日＝14時～18時。月曜定休。