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ラーメン店「薩摩思無邪」が中央駅西口に3号店-突然の本店閉店を乗り越え

「本店スタイル」の「薩摩思無邪West」カウンター席

「本店スタイル」の「薩摩思無邪West」カウンター席

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 「坂之上本店」が惜しまれつつ閉店したラーメン店「薩摩思無邪(しむじゃ)」が9月29日、3号店「鹿児島中央駅西口店(通称、West)」(鹿児島市西田2、TEL 099-258-7808)をオープンした。

店舗入り口

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 鹿児島中央駅西口から徒歩1分という立地で、周辺にはビジネスホテルも多いことから県外からの出張・観光客が多いという同店。店舗面積は約90平方メートル、席数はテーブル16席に、カウンター8席の計24席。店内は昨年末にオープンしたマイアミ通りの2号店(堀江町)のようにスタイリッシュな雰囲気。出入り口ドアには薩摩切子をデザインし、店内には書道家・井之上南岳(なんがく)さんによる「思無邪」の書も。カウンターテーブルは本店と同じ赤色。厨房(ちゅうぼう)との距離も「本店の距離を再現した」という。

 「鹿児島を代表するラーメン屋になって」と出店の話が舞い込んできたのは「わずか3カ月前」の7月のこと。当初、店主・前村敬一さんの計画では3号店の構想はなく、マイアミ通り店がオープンした後は渡米し、同店が目標に掲げる米フロリダ州マイアミ市への出店準備を進めるつもりだった。しかし、「これは何かのチャンスかも」と出店に踏み切ったが、工事が始まろうという時に、坂之上本店が大家の都合による突然の退去通告を受けた。3周年にして閉店日を迎えた9月7日は、道路にあふれるほど多くの客が来店したという。「本当に巡り合わせ。結果的に3号店は本店の生まれ変わりになった」と前村さんは振り返る。

 メニューは、荒木陶窯(日置市)に特注する薩摩焼に盛る「薩摩」と「博多」(以上650円)。ゴボウ・ネギ・煮卵のトッピングや替え玉(以上100円)も。ご飯物は桜島に見立てた「チャーシュー丼」(350円)や伊佐米ごはん(100円)。今後、とんこつスープにパプリカを練りこんだオレンジ色の麺を合わせ、バジル・トマトを載せた同店限定メニューや、現在マイアミ通り店で好評の「坂之上スペシャル」も提供予定という。

 11月初旬には黒さつま鶏を使った新ブランドのラーメン店もオープン予定。数年後のマイアミ出店に向けた視察も始まっており、現地の協力も得ながら、まずは来年3月のアジアの食のイベントで「思無邪のラーメン」を初提供することが決まったという。「鹿児島の食の交流のための第一歩」と意気込む前村さん。「そしていつかまた坂之上に戻って来られれば」とも。

 営業時間は11時~24時(金曜・土曜・祝前日は翌1時まで、日曜・祝日は22時まで)。

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