鹿児島市の県立博物館(鹿児島市城山町、TEL 099-223-6050)に展示されている金色のカエルが話題を集めている。
7月末に市内の仙巌園(吉野町)内の池で全身金色のオタマジャクシ約20匹が発見され、今月2日に7匹、3日に2匹のオタマジャクシが同館に移された。金色のオタマジャクシは、ツチガエルという本来は黒っぽいカエルの子ども。アルビノと呼ばれる遺伝子の異常で色素が無く、血液の色が透けて見えるため、目は赤く体は黄色っぽく見える。
今月2日に公表された翌日、何者かによって仙巌園の池が荒らされ、数十匹いたはずの金色のオタマジャクシは2匹しか残っていなかった。保護された2匹も博物館に移され、現在は9匹のうちのほとんどが3センチほどのカエルの姿に成長している。
アルビノはアルビノになるための遺伝子を持った親同志の交配で約20%の確率で生まれてくるといわれているが、全体でみればアルビノが生まれてくる確率はごくわずか。同館主任学芸主事の中間弘さんは「3週間ほどでふ化するので、7月初旬に産卵されたものと思われる。県内でもカエルやイモリなど、年に1~2例の報告があるくらい。このようにまとめて発見されるのはとても珍しい」と話す。
開館時間は9時~17時。入館無料。金色のカエルは今後も、同館で飼育・展示を続けるという。