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鹿児島・三宅美術館で「開窯120年 長太郎焼展」 初期作品から現代の作品まで

二代目作品 二宮金次郎

二代目作品 二宮金次郎

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 鹿児島にある三宅美術館(鹿児島市谷山中央)で7月20日、「開釜120年長太郎焼き」展が始まった。

鹿児島の三宅美術館で行われたトークショーの様子

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 有山長太郎は1871(明治4)年、硫黄島(鹿児島県三島村)で生まれた。元来絵が得意だった長太郎は磯御庭焼(白薩摩)の上絵師であった画家の静遊庵員清(せいゆうあんいんせい)の門下生となる。各地の窯で研鑽を積み帰郷した長太郎は理想とする黒薩摩の土を求め歩き、谷山村の赤土坂(鹿児島市中山町)で発見した。土地の所有者の協力により、1899(明治32)年、小松原に窯を築いたという。

 1922(大正11)年、「長太郎焼き」と命名。商標登録され、1923(大正12)年、東京白木屋百貨店(旧東急百貨店日本橋店)で長太郎焼展覧会を開催すると、一気に全国へ名をはせた。本窯長太郎焼きの特徴は谷山の材料(粘土・釉薬・水)風土で焼いている。

 初代長太郎が1899(明治32)年に現在の谷山に開窯してから、二代正夫、三代流石、そして当代の長佑と本窯の火を守り続けている。

 同館学芸員の三宅たまきさんは「開催中は、ろくろを使って茶わんやコップ作りの体験、指宿長太郎焼窯元の有山禮石さんによるギャラリートークなどがある。この展示会を機に幅広い世代に長太郎の歴史を知ってほしい」と話す。

 開館時間は10時~16時30分。入館料は、大人=500円、高校生=300円、70歳以上=100円、小・中学生無料。9月23日まで。

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