暮らす・働く

夏の風物詩「おぎおんさぁ」開催迫る-各神輿「ソイヤ」と最終準備

今年も鹿児島の夏の風物詩「おぎおんさぁ」が行われる。

今年も鹿児島の夏の風物詩「おぎおんさぁ」が行われる。

  • 0

  •  

 江戸時代から続く鹿児島の夏の風物詩「おぎおんさぁ」が7月19日、20日に行われる。祭りの目玉、通りを総勢3000人で練り歩く神輿(みこし)の担ぎ手たちは最終準備に奔走し、市内各所では神輿やのぼり、ちょうちんが飾られ始めた。いよいよ本番は目前だ。 

神輿の担ぎ手たち

[広告]

 商売繁盛、無病息災、悪疫退散、家内安全、五穀豊穣(ほうじょう)を祈って行われる「おぎおんさぁ」。19日の宵祭は天文館公園をメーン会場に太鼓や神輿の練り歩き、20日の本祭は八坂神社をスタート地に、鹿児島市電通り約2キロメートルをご神幸行列が練り歩く。

 「ソイヤ」の掛け声とともに練り歩きを行う「大人神輿」は全10基。6日に行われた睦会(むつみかい)総決起大会では血気盛んな担ぎ手たちが集結し、祭りを前に気合を入れた。

 小さいころから「おぎおんさぁ」を見て育ってきたという神輿の中心メンバーには、さまざまな役割が当てられる。神輿のさばき方が優れていることや酒豪であることなどから、時に伝説と呼ばれる者もいるという「頭」を筆頭に、纏(まとい)を振りながら神輿を先導する「纏頭」、神輿のコントロールや安全をつかさどる「先棒」「さばき方」、縁の下の力持ち「台座」、給水・救護班「まかない方」など。

 個性もさまざまな各神輿は、担ぎ手たちが自身の神輿を誇りに思うあまり衝突することもあったという。それをまとめるべく結成されたのが睦会だった。「街を大いに盛り上げるための活力源となるよう渡御(=練り歩き)することがわれわれの役目」と会長の大脇唯眞さん。「先代の熱い思いや教えを継承し、次世代につないでいければ」と意気込む。

 各神輿では現在、応援企業や店舗で「おどま薩州 薩摩のぶにせ~」と薩摩兵児謡(さつまへこうた)を歌いながら「纏」を振って商売繁盛などを祈願して回るほか、本番に向けて最後のPRを行う。2週間ほど前から鹿児島商工会議所前と岩崎屋跡に設けられた「詰め所」では、半纏(はんてん)姿の担ぎ手たちが街行く人に酒を振る舞い、12日には「ふれ神輿」が天文館アーケードを練り歩いた。

 「たくさんの方々に支えられ神輿を上げられることに感謝し、精いっぱい担がせていただきたい」と天文館の三番神輿頭の柳隆史さん。市民参加の六番神輿(女神輿)頭の諏訪紗代子さんは「誰でも担げるので、直前まで担ぎ手も募集中。たくさんの皆さんとご縁を頂けるよう、最後まで頑張りたい」。商工会議所青年部の八番神輿初代頭を務めた妹尾隆哉さんは「睦会一枚岩となって本番に臨みたい」と意気込む。

 19日の宵祭は天文館アーケードで14時~、天文館公園で17時~。20日の本祭はメーンのご神幸行列が15時~。問い合わせは八坂神社祇園奉賛会(TEL 099-225-9500)まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース