11月2日と3日に迫った「第63回おはら祭」を前に、祭りの名物ともいえる花電車の運行がスタートした。きらびやかな装飾とにぎやかな音楽で、道行く人を楽しませている。
約1700個の電飾と8500個の造花で飾られた花電車。毎日13時15分と18時の2回、鹿児島市交通局(高麗町)を出発し、「おはら節」や「鹿児島ハンヤ節」の曲を流しながら、約2時間かけてゆっくりと市街地を走行する。
花電車専用車両として毎年この時期に活躍する20形電車は、1911(明治44)年に製造されて今年で「103歳」を迎えた。1975(昭和50)年まで「博多どんたく」で使われていたものを西日本鉄道(福岡県福岡市)から譲り受けたもので、1978(昭和53)年の「おはら祭」に初めて登場した。現在も3年に1度の車検をクリアしながら現役で走行する。市交通局電車事業課の冨永倍央(ますお)さんは「花電車は祭りの盛り上げ役。古い車両だが愛着がある」と話す。
鹿児島市制125周年・新生鹿児島市10周年を記念して開催される今年の「おはら祭」。鹿児島を代表する民謡「おはら節」にあわせて、約2万の踊り手が天文館電車通り一帯を練り踊る「総踊り」を中心に、みなと大通り公園の「You遊(ゆーゆー)広場」や鹿児島中央駅アミュ広場の「おはら広場」でさまざまな催しを予定する。
市交通局は3日、「市電ワンコインサービス」も実施。9時30分~17時30分は、谷山方面から鹿児島中央駅と高見馬場までの運賃が100円(小人=50円)になる(郡元で乗り換えの場合は除く)。
問い合わせは市交通局電車事業課(TEL 099-257-2116)、「おはら祭振興会事務局」(TEL 099-216-1327)まで。