鹿児島に「医」「食」「住」の複合施設-カフェスペースで「ドクターランチ」も

1階には「高岡病院」(左)、「en-cafe」(中央)、「クレアシオン西千石」(右)と入口が並ぶ。

1階には「高岡病院」(左)、「en-cafe」(中央)、「クレアシオン西千石」(右)と入口が並ぶ。

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 鹿児島・山下小学校(鹿児島市西千石町)そばに6月1日、医療と食と暮らしを融合した複合施設が完成した。

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 医療法人聖心会高岡病院の6月の移転に伴い、「医・食・住」をテーマに設計された施設で、1階に高岡病院、カフェ「en‐cafe(エン‐カフェ)」、賃貸マンションの入り口が並ぶ。1階がカフェスペース、2階~5階が病院、6階~8階が賃貸フロア、という全国的にも珍しい施設だ。

 6階より上の住居フロア(クレアシオン西千石)には1K~1DKの22部屋を用意。24時間緊急コール対応、年1回の定期健康診断、ごみ出しやクリーニング取り次ぎサービスなどの基本サービスに加え、オプション(有料)で買い物代行や居室清掃のサービスを付けることができる。「お年寄りの方だけではなく、単身赴任先としてや学生の一人暮らし用の問い合わせも多い」という。

 同病院の常務理事で、カフェ、マンションの代表も務める高岡ゆかりさんは、保健師として多くの事業所で食事指導などを行ってきた。指導を行う中で「そのような(体にいい)食事はどこに行けば食べられるのか?」という声が上がっていた。「(当時)自分が食べたいと思える弁当が無かった。ならば自分で作ればいい」と、2001年「ドクターランチ」を始めた。

 栄養士と共に栄養バランスとカロリーを考えて、手作りで作るドクターランチは、毎日注文する客のために昼メニュー・夜メニューを日替わりで提供。宅配サービスも行っている。基本メニュー以外にも、糖尿病・腎臓病などで食事療法が必要な客やアレルギー・食事指導用でも個別で対応。今年で10年の節目を迎えたドクターランチを、エン‐カフェでは日替わりランチ(みそ汁・ミニスイーツ・コーヒー付き、1,050円)として提供するほか、弁当にできないメニュー(汁物など)やケーキセットも用意。席数は24席。カフェの厨房では院内食もカバーする。

 分譲ではなく賃貸マンションにして出入りを自由にしたことや、さまざまなサービスを用意したことについて、「(この施設は)それぞれが別会社ではあるが、やっと『医療』と『食事』と『住むところ』をつなげることができた。自分があったらいい・欲しいと思うものをそろえた。部屋にはキッチンも付いているので料理もできるが、一人の食事がいやなら下のカフェに降りて食べてもいい。逆にドクターランチを部屋に届けることもできる。将来的にはカフェを、みんなが集まるコミュニティースペースとして開放することも考えている」と高岡さん。

 エン‐カフェの営業時間は10時~19時。日曜・祝日定休。

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