映画化され2012年1月に公開された小説「カルテットQuartet」を基にしたディナー音楽会が2月20日、鹿児島市内で開かれる。
「カルテット」は、鹿児島市出身で出版プロデューサーとして数多くのベストセラーを世に出し、映画やテレビドラマなどでも「Little DJ 小さな恋の物語」や「海峡を渡るバイオリン」などヒット作品を次々に手掛ける鬼塚忠さんが2010年に発表した小説。現在鬼塚さんが暮らす千葉県浦安市を舞台に、崩壊しかけた家族が音楽を通じて再生する「絆」の物語。作中、誰でもが聴いたことのあるスタンダードなクラシックが展開に合わせて挿入されている。
音楽会を企画運営するのは、ピアニストで作曲家の満田昭人さんと、タレントのよし俣とよしげさん。鬼塚さんと以前から親交のあった満田さんが2010年6月、東京で開かれた「カルテット」の刊行記念コンサートを聴きに行き、「『カルテット』の鹿児島版音楽劇を上演しよう」と、よし俣さんらと共に周囲に働き掛け、昨年8月に鹿児島市と鹿屋市で上演。600人を動員して好評を得た。今回は「音楽劇」ではなく「音楽会」。小説で描かれる情景をよし俣さんが語り、一流の音楽家たちによる演奏を楽しむディナー付きの「音楽会」となる。会場は「CAPARVO HALL(キャパルボホール)」(鹿児島市東千石町、TEL 099-227-0337)。
「クラシックはどうしても肩苦しく感じられてしまうが、誰でも知っている一度は耳にしたことがあるような曲を、おいしい食事をしながら気軽に聴いてほしい」と満田さん。よし俣さんは、「音楽会などの活動を通して、鹿児島に新しい文化的なライフスタイルを根付かせるための役に立てれば」と意気込みを見せる。
「音楽会」の編曲は、NHK朝のドラマ「おひさま」などで知られる渡辺俊幸さん。満田さんは主人公・開の父親役でピアノを担当。よし俣さんはオーナー役として会の進行を担う。「悲愴」(ベートーベン)、「ニューシネマパラダイス(モリコーネ)、「G線上のアリア」(バッハ)、「愛の夢」(リスト)などを演奏予定。
開催は19時30分~。チケットは、前売り=6,000円、当日=6,500円(食事と1ドリンク付き)。チケットぴあ、山形屋、サンクス各店、SRプレイガイド、十字屋CROSS、CasaYossi、WAG、PONTA、シェルター、かねじょう、鹿児島音協などで販売している。