昨年3月に運行を始め「いぶたま」の愛称で親しまれている観光列車「指宿のたまて箱」に3月24日、3両目が登場した。
「いぶたま」は指宿枕崎線の鹿児島中央駅と指宿駅を結ぶ。玉手箱から白い煙が出て、若い姿から白髪のおじいさんになった浦島太郎をイメージ、車体の海側を白色に、山側を黒色に塗り、ドアが開く際にドア上部からミストを噴射する。指宿枕崎線の沿線には、龍宮伝説につながる龍宮神社や枚聞(ひらきき)神社などがあり、これにちなんで命名された。1日3往復、全車指定席の2両編成で運行中。
「車両の仕様や、地元の方が(列車に向かって)手を振るなどの歓迎ムードに、感動するお客さまの声を多く頂いている」(JR九州担当者)など好評で、平均乗車率は80%を超えている。「指定席がなかなか取れない」という声が多く上がったことから、「いぶたま」に3両目を投入することを決定した。
3両目となるのは「キハ140形」車両。車体の塗り分けやミストの噴射など「いぶたま」仕様に改造している。3両目が登場するのは、利用が見込まれる土曜・日曜・祝日と春休みやゴールデンウイークなどの長期休みに限る。
停車駅は、鹿児島中央駅・喜入駅・指宿駅。運賃料金は片道2,070円。定員は2両編成=60人、3両編成=92人。