鹿児島・天文館の御着屋（おつきや）交差点近くに8月1日、精肉店のアンテナショップ＆レストラン「pot-au-feu YA pot-au-feu（ポトフヤポトフ）」「吉佐衛門（ききざえもん）」（鹿児島市中町、TEL 070-5690-2909）がオープンした。

「お肉屋さんのポトフ」盛り付け

　ランチはポトフ・ビーフシチューの専門店として、ディナーは完全予約のしゃぶしゃぶ・ステーキ専門店として営業する。店舗面積は約10坪。ダークブラウンの木製カウンターと、同じ色調のテーブル4卓を設け、店内は「アットホームな雰囲気」に仕上げた。席数は約16席。

　船津町で鹿児島黒豚や黒毛和牛などの生肉と加工品を販売する岩元精肉店が手掛ける同店。18年ほど前まで同ビル3階でレストランを開いていたが、8.6水害（1993年の豪雨災害）の影響もあり一度は料理から離れた。その後、デパートなどの催事で加工品を出品するようになり、「（普段は）どこで買えるの？」「どこで食べられるの？」という利用客からの声に応えるかたちで、アンテナショップとして1階に小さな店を構えた。

　創業から80年以上続く岩元精肉店は一風変わったディスプレーで知られる。「商品の劣化をできる限りなくす」という3代目オーナー・岩元幸治さんの強い思いから店頭にはショーケースが無く、代わりにカタログを置く。注文が入ると店奥の加工場から発送するという「鮮度重視」の姿勢を貫く。同店では精肉店で提供する肉を使った料理を提供するほか、加工品も販売する。

　ランチメニューは、「お肉屋さんの自家製ポトフ」（850円、パン・ピクルス・ドリンク付き）、黒毛和牛の「ビーフシチュー」、牛ホホ肉の「赤ワイン煮込み」（以上1,600円、パン・ピクルス付き）。化学調味料は一切使わず、仕込みには7時間以上かかるという。ポトフにはチーズ、フレッシュトマト、自家製ロールキャベツのトッピング（各150円）ができる。完全予約のディナーは、しゃぶしゃぶやステーキ、すき焼きなどを予算に合わせて提供する。

　「昔は肉の仕入れにコックやシェフが来るのが普通だった。雑談の中で、どう調理すればおいしくなるのか子どものころから聞いていた。母がそのノウハウで作るので、うちでは昔から食べていた家庭の味。岩元家の料理が食べられる店」と岩元さん。

　営業時間は、ランチ＝11時30分～15時。ディナー＝18時～22時（予約のみ）。月曜定休。