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鹿児島で「島の学び舎」-種子島・中割の「生姜山」集落復活テーマに

「島学 特別講座」1時限目の様子。写真右の遠藤裕未さん、中央のヤマシタケンタさんは10代で島を離れ、20代で島に戻ったわけを語った。

「島学 特別講座」1時限目の様子。写真右の遠藤裕未さん、中央のヤマシタケンタさんは10代で島を離れ、20代で島に戻ったわけを語った。

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 鹿児島市呉服町のマルヤガーデンズで開催中のイベント「島の学び舎2013」で3月23日・24日、「島学 特別講座」が開かれた。

「なかわりのいま」パネル展

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 昨年開催された甑島が舞台の「島の食卓展」の兄弟企画に位置付け、種子島の中割地区にある生姜山集落の復活を取り上げた同イベント。4階カフェガーデンでは、7日間限定で生姜山の取り組みとフォトグラファー宇野八岳(かずたか)さんが撮った現地に住む人々の写真をパネル展示したほか、生姜山の生姜紅茶や乾燥生姜を販売した。

 週末限定で開講した「島学 特別講座」は、離島振興が盛んな鹿児島で、街に住む人々が、島の風景やそこに住む人々の暮らしの魅力から、島との関わり方を学ぶのが目的。鹿児島市内外からおよそ30人が集まった。

 23日の1時限目では、「いま、島で暮らすということ」をテーマに、地域おこし協力隊として種子島にUターンし、現在はなかわり生姜山農園(西之表市安城3517)で地域おこしをリードする遠藤裕未さんと、甑島の東シナ海の小さな島ブランド社(薩摩川内市里町)で社長と「百姓」を兼任するヤマシタケンタさんが、2時限目では、「島の魅力を伝えるということ」をテーマに、種子島にIターンしたフリーのフォトグラファー宇野さんと、離島で活躍する映像作家小久保葵さんが、それぞれ講師としてトークした。

 講座では、実際に島に入って、プレーヤーとして活動しながら現地の人を巻き込んでいった過程や、現地に根付く風景や暮らしを違う視点から再評価することで、島の外からも注目をされるようになったエピソードなど、講師である島人の話に、生徒となった市民は興味深く耳を傾けていた。3時限目では「島と街のかかわり方をみんなで考える」と題して、市民から出た「若い世代のリーダーが登場したときの、地域住民の関わり方について」などのテーマで討論。参加した市民からは、「より島が好きになった」「新しい学びや発見があった」「島に移住する予定なので参考になった」などの声が聞かれた。

 「今後も地域や島との関わり方について考える仲間を増やす活動を続けていきたい」と話すのは、「島の学び舎2013実行委員会」で、同講座のファシリテーターを務めた永山由高さん。マルヤガーデンズのコーディネーター市村良平さんは「今後も物販だけでなく展示やトークイベントを交えて背景のストーリーを伝えるようなイベントを催していければ」と話す。

 7階のルーフガーデンレストラン、シンケンスタイルキッチンでは3月31日まで生姜山のショウガを使った特別メニューを提供するほか、30日にはMBCラジオ「Radio Burn」の番組中に「島の学び舎で伝えたかったこと」と題して同イベントの総集編を放送する。

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