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天文館の老舗旅館「南洲館」に新客室-地元大学生とコラボ

「HOTEL&RESIDENCE 南洲館」の新しい客室「FLOORS ROOM NO 201.5 LAB」

「HOTEL&RESIDENCE 南洲館」の新しい客室「FLOORS ROOM NO 201.5 LAB」

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 天文館の老舗旅館「HOTEL&RESIDENCE 南洲館」(鹿児島市東千石町、TEL 099-226-8188)で、第一工業大学の学生らとコラボした客室を皮切りに新しい客室が続々と登場している。

共有スペースも確保

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 同大建築デザイン学科の講師と生徒らが、設計から家具のデザイン・作製までを担当した「FLOORS ROOM NO 201.5 LAB」。チェーン系ビジネスホテルにない、地域に根ざしたホテル・旅館ならではの魅力を発信しようと立ち上がったプロジェクト「FLOORS」の活動の一環として、コラボが実現した。

 テーマはStudent(学生)、Shizensozai(自然素材)、Share(共有)の「3つのS」。県内産の杉の木を使った2段ベッドに、桜島の溶岩を使ったベンチを設置したほか、本棚には鹿児島の魅力を紹介する書籍も。寝室とは別に、食事や打ち合わせ、作業などいろいろな使い方ができる共有スペースを確保した。

 「グループでもファミリーでも、楽しく自由に使って」と呼び掛ける同館支配人の橋本龍次郎さん。宿泊した若者などから「木の香りが心地よかった」「共有スペースで飲む焼酎がうまかった」などの声が聞かれるなど、おおむね好評だという。

 12月7日まで開催中の「ash Satsuma design&craft fair 07」では、美術作家・イラストレーターカワヒガシシンイチロウさんが展開する「火山Byアートproject『灰sense』」とコラボ。火山灰掃除で使われる克灰袋で埋め尽くされた「灰SENSE ROOM」を展開し、さまざまな仕掛けが施された部屋を見学しに多くの人が訪れたという。「灰掃除を楽しく。鹿児島のマイナスをプラスにする、笑顔にすることができれば」と橋本さん。

 同10日には、外国人の宿泊客が増えていることを受け、長期滞在にも対応する「Japan style room」への改装に着工予定。湿度調整や消臭効果のある高千穂シラス壁に、オーガニックの高級琉球畳を敷いた和風の造りになるという。

 全国のホテル・旅館が自慢の朝食を競うコンテストでは、同館の名物「くろくま鍋」が1000を超える中から審査員特別賞に輝いた。話題に事欠かない老舗旅館のチャレンジは今後も続く。

 最大6人まで宿泊できる「201.5room LAB」は1室(6ベッド)2万円。予約は電話で受け付ける。

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