鹿児島の伝統ガラス工芸品「薩摩切子」の復元30周年を記念して10月4日、仙巌園(鹿児島市吉野町、TEL 099-247-1551)で「薩摩切子でお食事ツアー」が行われる。
「薩摩切子をより身近に感じ、楽しんでほしい」と企画された同ツアー。職人らが切り子を製造する工程を間近で見ることができるガイド付きの工場見学と、器の一部に薩摩切子を使ったお膳仕立ての昼食を楽しむことができ、薩摩切子を「見て、触れて、味わう」内容。
5月・8月に続き今回が3回目で、「切り子や歴史に興味がある方や、食事の豪華さからお祝いの席として参加し、楽しまれている方もいらっしゃるようだ」と話す島津興業の有馬仁史さん。地場の食材を使った料理10数品で構成する「特製切子膳」は、レストラン「桜華亭」で桜島の絶景を眺めながら食べることができるという。
江戸時代末期、薩摩藩主・島津斉彬公が進めた近代化事業であり、今年世界遺産にも登録された集成館事業。そこで生まれた「薩摩切子」は、その後一時は途絶えるも、世界に誇るガラス工芸を再興させようと復元の取り組みが始まり、伝統の継承と新しい挑戦を続けて今年で30周年を迎えた。
有馬さんは、「薩摩切子を実際に見たり触れたりしたことがない方は多いと思うので、30周年というせっかくの機会に、薩摩切子を歴史やおいしい食事とともに味わいながら、楽しんでもらいたい」と話した。
開催時間は11時~12時50分。定員は20人。参加費は4,000円(切り子のかけらなど土産付き)。