「島津の殿様とロシア皇太子の友情」に感銘を受けた有志らによる、鹿児島とロシアの交流・発展を目指す取り組みが、ロシア全土で話題を呼んでいる。主宰は薩露交流促進協議会。
鹿児島とロシアの新たな交流を目指そうと活動していた赤堀憲夫さんが中心となり、今年2月に立ち上がった同協議会。明治期、島津忠義公とニコライ皇太子(後のロシア皇帝)の間にあった信頼関係をきっかけに始まった薩露の友好関係を今一度深め、双方の発展に貢献したいとの思いで活動する。
今年7月、メンバーらは薩摩武士の装束を身に付けた「7人のサムライ」に扮(ふん)し、ニコライ一家をしのんで6万人ものロシア国民が巡行する「十字行」に参加。現地では熱烈な歓迎を受け、50社以上のメディア取材を受けるなど、大きな反響を得たという。9月にはロシア国営テレビが鹿児島を訪れ、伝統芸能などを取材。番組は11月中に放送される予定だ。
「あらためて先人の偉業を顕彰し温故知新の精神にのっとって、文化・観光・経済、その他人的交流を行って参りたい」と話す赤堀さん。既にロシアからの観光客も来鹿しておりメンバーらでもてなしたほか、11月25日からは同協議会メンバーが、カザン市で行われる国際フォーラムに日本を代表して参加予定。
今後も、ロシア要人を招いた講演会やフォーラム、ロシア青少年合唱団の来鹿公演、薩露物産展企画、薩露文化交流イベント企画、ロシア視察ツアーなどの実施や、観光客の誘致を実現させるべく、活動を続けていくという。趣旨に賛同し、活動に協力してくれるパートナーも随時募集する。
詳細はホームページで確認できる。