環境や食、有機農業に関する映画を集めた「国際オーガニック映画祭」が12月4日・5日、マルヤガーデンズ7階の「ガーデンズシネマ・オープンガーデン」(鹿児島市呉服町)で開催される。
主催はNPO法人「鹿児島県有機農業協会」(西田)。今年で14回目。上映作品は4本で、ゲノム編集や遺伝子組み換え食品など多国籍アグリビジネスが日本にもたらす危機に迫る新作ドキュメンタリー「食の安全を守る人々」のほか、学校給食の有機化が社会にもたらす影響と可能性を描いた「給食からの革命」、年間800万トンが捨てられ永久に分解されずマイクロプラスチックとなり食物連鎖の一部となる海洋プラスチック問題を取り上げた「プラスチックの海」、水の商品化が進むオーストラリアと米国の現状を描く「水の支配者たち」をラインアップする。
同NPO常務理事の園山宗光さんは目玉となる作品として、「給食からの革命」を挙げる。「今年、国が2050年までに有機農業の面積割合を現状の1%未満から25%へと大幅に引き上げる方針を示したことは有機農業界において歴史的ともいえる大きな転換点。有機農業後進国である日本の政策転換は、国内はもとより世界の食糧事情を変えていく可能性すら秘めている」と園山さん。「(この作品は)世界で加速するオーガニック給食へのうねりを、具体的な事例を踏まえて紹介している。一人一人の行動が世の中を動かし、変えていくことができることを伝えていければ」とも。
4日には「食の安全を守る人々」のプロデューサー山田正彦さん、5日には海洋プラスチック問題に取り組む鹿児島大学産学・地方共創センター特任教授の藤枝繁さんをゲストに招いたトーク付き上映も行う。園山さんは「皆がその日から行動を変える、そんな2日間になれば」と期待を込める。
会場には、雲月農園、そのやま農園、つるさね農園が出店する「小さなオーガニックマルシェ」も用意。オーガニック弁当や軽食、オーガニックの野菜や加工品を販売する。
上映スケジュールやチケット情報はフェイスブックページ「国際オーガニック映画祭 in Kagoshima」で確認できる。