鶴田惠士(つるだ・えじ)さんの個展「どこに行くんだ鶴田惠士」が現在、「もみじ山美術館」(鹿児島市直木町)で開催されている。
鶴田さんは鹿児島市生まれ。鶴田動物病院で獣医師を務める傍ら、50歳ぐらいから絵画活動にも取り組み、20余年になるという。動物を描いた作品が多く、色は赤と黄などを使いながら、形にとらわれない自由な作風が特徴。個展開催は14年ぶり。
同館は直木町の山の中、1200坪の敷地に約350本の紅葉を植樹している。今回は同館を全面的に使って展示を行う。屋内には最大100号サイズの絵画30点や、ベニヤ板を切り抜いて作った動物と手作りの額をセットにした小作品50点、発泡スチロールと紙粘土で作った「人の顔」の壁掛けなどを展示。
屋外の紅葉の森には、ベニヤ板で作ったキリンや猿、鶴田さんの空想上の動物、紙粘土と和紙で制作した「お面」数十点を随所に配置する。屋外の動物作品は鹿児島市立美術館での合同展のために制作したものだが、「森の中に配置してみては」ともみじ山美術館からオファーがあったという。実際に紅葉林に並ぶ作品を見て「動物が生き生きしていると思ったときはうれしかった」と鶴田さん。
「写実的に描くのではなく、思ったことをそのまま描いている。形にはこだわらない」とも。「これからも勝手気ままに描いていきたい」と話す。
開館時間は10時~17時。入館無料。10月29日まで。