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「フードバンクかごしま」開催へ-「マジでガチなボランティア」九州初上映も

被災地に食べ物を届ける活動「フードバンクかごしま」が12月18日、かごしま県民交流センターで開催される。

被災地に食べ物を届ける活動「フードバンクかごしま」が12月18日、かごしま県民交流センターで開催される。

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 「被災地へ食べ物を届ける」イベント「フードバンクかごしま」が12月18日、かごしま県民交流センター(鹿児島市山下町、TEL 099-221-6600)中ホールで開催される。

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 フードバンクとは、安全に食べることができるにもかかわらず処分される「食品ロス」を、食べ物の支援を必要としている場所へ無償で分配する活動。1960年代にアメリカで始まった活動で、日本では2002年に東京で発足。「もったいない」の観点から各地でも少しずつ注目されつつあり、鹿児島では今年4月に発足した。

 鹿児島で5回目を迎える同イベント。現在までに被災地支援はもちろん、児童養護施設に企業から寄贈されたお菓子を配布するなどの活動を行ってきた。「5月に行った1回目の活動では、重さにして約100キロの食べ物が集まった。しかし、(個人で活動しているため)大きく呼び掛けてこなかったこと、テレビでの報道も減り鹿児島が被災地から離れていることもあり、最近ではあまり集まらなくなっているのが現実」と、同活動に取り組むNPO法人「子育て支援ネットかごしま」理事長の原田一世さん。

 原田さんは3月の震災直前に離れて暮らす我が子を亡くしており、「震災で亡くなった人の姿と重なった。何かせずにいられなかった」と振り返る。「しかし、いくら募金しても心のモヤモヤが残った。かといって自分が街頭に立っても集まらないことは分かっている。そんな時にフードバンクの活動に思い当たった。誰でも少なからず余らせている食べ物ならば、自分でも集められるかもしれないと思った」という。

 集まった食品類は、岩手県遠野市を拠点に行政支援が行き届かない人々を直接支援している「プロジェクトNext」を通じて被災地に送る。「『お金を寄付してください』というよりは、『カップラーメンを一つでもいいので持ってきてください』と言った方が伝わることもある。1人が缶詰1つでも100人集まれば100個になる」と原田さん。「この活動は、ただ余った食べ物を届けるだけでなく、思いも一緒に届けることができる」とも。

 当日は、海外ボランティアを舞台にカンボジアに小学校を建てたギャルとギャル男のその後に密着したドキュメンタリー映画「マジでガチなボランティア」も上映する。九州では初の上映となり、上映後にプロデューサー・監督の里田剛さんと原田さんによるトークセッションも予定する。

 食品は、常温で保存ができ賞味期限が1カ月以上あるものとする。開催時間は14時~17時。入場料は、一般=1,000円、中高生=500円、小学生以下無料。入場料はフードバンクに集まった食品を被災地へ届ける送料に充てられる。

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