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鹿児島に市電が走り始めて100周年-観光レトロ電車「かごでん」運行開始

鹿児島に市電が走り始めてからちょうど100周年。12月1日から運行を開始する観光レトロ電車「かごでん」正面。

鹿児島に市電が走り始めてからちょうど100周年。12月1日から運行を開始する観光レトロ電車「かごでん」正面。

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 鹿児島に市電が走り始めてからちょうど100周年を迎える12月1日、市交通局は100周年を記念して作られた観光レトロ電車「かごでん」の運行を始める。

「かごでん」全体像

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 鹿児島市内に初めて路面電車が登場したのは1912(大正元)年12月1日。1日から運行を始める「かごでん」は11月3日の「おはら祭」で市民にお披露目された。現在走っている観光電車に代わり、鹿児島中央駅前~鹿児島駅前、折り返して高見馬場~郡元~鹿児島中央駅前を走る。

 「かごでん」は、大正時代から昭和30年ごろまで運行していた当時の20形電車がモチーフで、光や風を通すための当時の2段屋根構造を再現(実際にはクーラーなどの機器が収納されている)。板張りだった当時の外装をイメージし、車体の色は木目調のセピアとクリームのツートンカラーに。電車正面には一灯式前照灯と手すり、大型の救助器を装備した。扉が閉まると「チンチン」と鳴るベル装置のほか、20形に使われていた警鈴と同じような「カンカン」と音を出す警笛装置も備える。

 車内には長椅子と路面電車では珍しい1人席6席を用意。「鹿児島らしさ」を出すために、薩摩切子をイメージした模様の座席シートを採用し、肘掛けには鹿児島市の市木である「クスノキ」の天然材を使った。車内窓上では鹿児島の観光場所をパネルで紹介する。

 「木目柄と電球色の照明でレトロ感とぬくもりを感じる車内。車窓からは芝を植えた市電軌道敷の緑化など風景も楽しんでいただける。この電車自体が観光資源。多くの方に利用していただき、鹿児島をPRしたい」と市交通局電車事業課長の寺原宏之さん。

 1日に鹿児島市交通局構内で毎年開催される「ゆーゆーフェスタ」で「かごでん」の出発式が行われ、同じく創業100周年を迎えた「吉本興業」の鹿児島住みます芸人「ビューティーメーカー」が司会・ガイドを務める。当日は第2・3便に、交通局から抽選で各10人程度、中央駅から各先着20人程度が乗車できる。

 運賃は320円(小学生以下=160円)。土曜・日曜・祝日運行。1日4便。所要時間は約70分。

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