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かごしま水族館で「とうめいになった魚たちの世界展」-来館5万人突破

数多くの美しい標本が並ぶ。提供:鹿児島水族館

数多くの美しい標本が並ぶ。提供:鹿児島水族館

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 現在「とうめいになった魚たちの世界~骨に見る進化の旅~」展を開催している、いおワールドかごしま水族館 (鹿児島市本港新町3、TEL 099-226-2233)で1月21日、期間中の来館者数が5万人を突破した。

クロウミウマの標本

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 展示しているのはの29種271点の生物と44点の透明骨格標本。標本を美術作品のように演出したギャラリーと、生きた魚の水槽と標本を見比べ骨格のつくりなどから魚の進化を学ぶコーナーの2つのゾーンで構成する。併せて、子どもたちが未来の魚を自由に想像して描いたスケッチを展示するスペースも設ける。

 12月21日に始まり、開始1カ月で来館者数は5万人を突破。すでに絵の展示スペースの壁は子どもたちの作品で全て埋まってしまい、現在は絵をファイリングして自由に閲覧できるようにしている。人気は、生きているときからすでに体が透けているナマズ科の淡水魚「トランスルーセントグラスキャットフィッシュ」の展示スポット。生魚の水槽と標本を一緒に展示し、自由に撮影できるようにしている。

 標本にした魚は、県内の漁師が定置網漁で捕獲し水族館職員が譲り受けたものや、同館で飼育しすでに死んでしまったもの。透明骨格標本の製作も全て職員の手で行った。学習交流係の久保信隆さんは「昨年8月から標本づくりを始め、4カ月を経て開催にこぎ着けた。夜な夜な作業を進める中で、魚の大きさや保存状態などにより染色作業がうまくいかないことも多かった」と振り返る。

 透明骨格標本とは、特別な薬品を使い筋肉を透明にして、その後骨を見やすくするために染色したもの。カルシウムを主成分とする硬骨は赤紫色、軟骨はコンドロイチンに反応し青色に染まる。40年ほどに研究・開発された技術で、その美しさから近年では家庭用にも標本が販売されるようになり注目が集まっているという。久保さんは「非日常の空間に浸り、生物の形やその進化に思いをはせてほしい」と来館を呼び掛ける。

 開館時間は9時~18時(入館は17時まで)。入館料は、大人=1,500円、小人=750円、幼児=350円。4月6日まで。

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