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鹿児島から「茶いっぺ」の文化を東北へ-学生と青年団がお茶の寄付活動

「東北にお茶を届けよう!」スタッフ

「東北にお茶を届けよう!」スタッフ

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 宇宿商店街コスモタウン(鹿児島市宇宿3)で3月8日、東北に鹿児島のお茶を届けるプロジェクト「東北にお茶を届けよう!」が行われた。

熱心に説明を聞く子どもたち

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 被災地に「鹿児島のおいしいお茶を飲んでもらおう」と、NPO法人「フードバンクかごしま」が震災以後行っているもの。学生が中心となり、未開封のお茶と輸送分の送料となる募金、応援メッセージを集めている。当日は宇宿商店街振興組合青年部と共同で行った。

 会場では、鹿児島大学奇術部のメンバーによるジャグリングや風船プレゼントなどのパフォーマンスが行われ、訪れた人を楽しませた。「東北、頑張れ!」と応援のメッセージが寄せられ、鹿児島茶業会議所や多くの茶農家からの協力もあり、段ボールいっぱいに寄付されたお茶の山が積み上げられた。

 同商店街では3回目の開催。宇宿商店街振興組合青年部の吉留大輔さんは「約半年ぶりの開催。町内に回覧板を回すなど告知をしたが、以前より人が少ない印象。テレビなどでも放映することが減ったので、距離の離れた鹿児島の人にとって震災が過去のものになっているのでは。いまだに多くの人が避難生活を送っていることを絶対忘れないでほしい」と訴えた。

 宇宿商店街振興組合青年部は、地域に住むさまざまな職種の人が「街のために何かしたい」と集まって活動を行っている。最近では「Show-1グルメグランプリ」や「USUKI街コン」など、小さな商店街ながらも活気のあるまちづくりを進める。その活動が評価され、同商店街は内閣官房による「地方の元気再生事業」や中小企業庁による「新・がんばる商店街77選」に指定されている。

 「東北にお茶を届けよう!」では、これまでも忍者が参加するなど趣向を凝らした寄付活動を行ってきた。同NPO代表の原田一世さんは、「鹿児島にはお茶でも飲んで一休みしようという『茶いっぺ』の文化がある。お茶によって会話が弾むなど、お茶は多くのパワーを持っている。今後も継続し、茶葉と共に鹿児島県民の気持ちを届けたい」と話す。

 普段はアミュプラザ鹿児島のアミュ広場で特産物展などのイベントに合わせて募金活動を行う同NPO。参加する学生スタッフは現在20人ほどで、学業と両立しながら活動を行う。「参加できる時に自分ができることをすればいい、というスタンスでやってもらっている。最初はおとなしい子も、活動に参加するにつれて自我が芽生え、積極的になっていく姿をみると非常にうれしい」と原田さんは話す。

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