「東京ギフトショー」など大規模展示会に出展し話題を集める、黒豚革のレザーケース「KRUM(クルム)」が、来年の発売に向け加工作業に着手した。製造は「ノガミ産業」(鹿児島市和田2、TEL 099-260-0066)。
昨年度の「かごしまデザインアワード2013」で最優秀賞を受賞した同作品。 同社の食肉加工の際に発生する残皮を利用した携帯タブレット端末ケースのシリーズで、デザイナー佐藤春香さんとのコラボで誕生した。柔らかく丈夫な黒豚革を使っており、1枚の革で包んだようなデザインには「ケースの中に入れたもの大切にする」という意味が込められる。
9月3日~5日に東京ビッグサイトで行われた「第78回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2014」では、新進気鋭のプロダクト・ファッションデザイナーなどの作品が集まる「ACTIVE DESIGN & CRAFT FAIR」内のコンセプトゾーン「ACTIVE CREATORS」に初出展。国産や地場産の製品を取り扱う百貨店・雑貨店・ECサイトのバイヤーなどから多くの声がかかったという。
同社では、来年2月中旬~3月のテスト販売スタートを目標に、黒豚の皮を革にするなめし加工に取り掛かった。本格的な製造は年明けからスタート。50年のキャリアを持つ熟練の職人たちが1枚ずつ縫製を施し仕上げるという。
「展示会では、黒豚の皮をリサイクルしているという点なども評価いただいた。思った以上の反応がありびっくりしている」と話す同社社長の野上直樹さん。デザイナーの佐藤さんも「多くの声をかけていただきすごく励みになった。今回頂いた声を基にさらなるバージョンアップを図りたい」と意気込む。
希望小売価格は、「KRUM」=1万円前後、「KRUM pen」=7,500円程度、「KRUM mini」=6,500円程度。カラーは黒・茶・青・黄の4色。