鹿児島市が募集した「ニュービジネスプランコンテスト」の大賞受賞者が発表され、8月27日に同市役所で表彰式が行われた。
斬新なビジネスプラン(分野問わず)の事業化を支援する目的で行われた同コンテスト。今回は市内の企業2社が大賞を受賞した。「新規創業者部門」の受賞は、青果店以外のルートで農産物を販売する「キラク市場」などを手掛ける「ヨシカワプランニング」(鹿児島市易居町)の新事業「アグリエージェント」。中小企業者部門では、ウェブ系のシステム開発や人材育成などを主に手掛ける「フォーエバー」(中央町)が受賞した。
「アグリエージェント」の事業名は「鹿児島の農の未来をプロモーション」。アグリエージェントは鹿児島の若手農業家が参加する組織で、農産物の共同販売や必要な資材を共同購入するとともに、仲介役として消費者ニーズを把握し商品開発に生かす。「鹿児島農業男子」をブランド化して消費者との交流の場を構築することで架け橋となり、農業や経済の活性化につなげることを目指す。「生産者からは農産物販売のプロとして、消費者からは野菜や果物の情報を持つプロとして見られるようになりたい」と同社の吉川英佑社長。「『農コン』という言葉ができるほど農業男子は認知されているのに、農畜産大国である鹿児島では注目されていない。いかに世間の目を頑張る若手(=農業男子)に向けさせるかがカギ」とも。
「フォーエバー」の事業名は「人材マッチング・育成システムHOSHIKA~よか人材が欲しか!~」。企業の人材ニーズを把握し、自社で持つ人材育成の実績を生かし、求職者にそのニーズに応じたスキルアップを支援する。雇用創出のため両者のマッチングを図り、求職者と企業の橋渡しとなるシステムだ。「企業から、雇用してもスキルが伴わなくて困っているという相談をよく受ける。求職者は自分のスキルを把握することも大事、企業側も欲しい人材像をしっかりイメージすることが大事」と久永忠範さん。入社後も企業と連携しフォローしていく体制をとる予定で、「継続的な雇用に結び付けることで地域活性につなげたい」という。
表彰式では両社に、事業化に要する経費として報奨金100万円などの目録が森市長から手渡された。