「六月灯」「おぎおんさぁ」でにぎわう夏の天文館の新たな夏の風物詩として定着させようと中央地区商店街振興組合連合会(以下、中振連)が中心となって取り組む「天文館燈ろう(灯籠)」の装飾が街行く人の目を楽しませている。
昨年までは、仙台七夕祭りから譲り受けた吹き流しや、風鈴など、各通りで個々に装飾を行っていた夏の天文館。歴史と文化が共存する街として、江戸時代に始まり、鹿児島独自の行事として定着した「六月灯」を天文館地区一帯でもう一度見直し全国に発信しようと、「燈ろう」に着目した。8月末まで、11の通りで統一した装飾を行い秋の「おはら祭」につなげる。
掲げられる「燈ろう」は、天文館の各通りの柱に全部で400基。800枚のデザイン画は、商店街や県内10以上の学校の学生らによるもので、「鹿児島」「天文館」「六月灯」「夏」「ショッピング」「夏の思い出」の6テーマに沿ったイラストや文字を募集した。
13日には「ぴらもーる」の広場で点灯式が行われ、20日・21日に開催された「おぎおんさぁ」みこしも駆け付け、にぎやかに点灯のカウントダウンを行った。3~5年の時間をかけて完成形を目指したいとする中振連。天文館燈ろう実行委員会の有村裕晶委員長は「初開催にしては上々の評価を頂いている。来年も開催することと、燈ろうの数を増やしていくことが目標」と意気込みを見せる。