鹿児島を中心に活動するジャズシンガー鳥淵杏奈さんのセカンドアルバム「Retrace(リトレース)」の発売を記念したソロライブコンサートが8月9日、キャパルボホール(鹿児島市東千石町、TEL 099-227-0337)で行われる。
2013年のファーストミニアルバム「Ripple(リップル)」以来2年ぶりとなる同作は、鳥淵さん本人が作詞作曲を担当したオリジナル曲を中心に収録。鳥淵さんの実体験や人から見聞きした話などを基に物語化したという楽曲は、「今まで生きてきた中で考えたことなどを思い返して、これからの人生にプラスになることに気付けたら」という思いが日本語詞でつづられる。
音作りは、キーボード・ピアノにプロデューサーの泉川貴広さん、ドラムスに福森康さん、ベースに吉峯勇二郎さんなどジャズミュージシャンを迎えて行った。生ドラムと打ち込みが融合されたグルーブ感や、管弦楽器を取り入れたオーケストラ調の楽曲なども聴きどころという。
1989年生まれの鳥淵さんが音楽を始めたのは19歳のころ。きっかけは、天文館で20年以上営業を続けるジャズバー「Jazz spot Lileth(リレット)」のリレットさんとの出会い。生まれて初めて聴いたジャズの生歌に感銘を受けたという。2009年にはFM鹿児島主催のオーディションに出場し、応募総数400人の中からグランプリに選ばれるなど、歌手として評価を得た。
現在は天文館「music&cafe明日の地図」や「Jazz spot Lileth」での定期ライブをはじめ、東京都内などで年間30本のライブをこなす。「誰でも気軽に生演奏を楽しむことができるようなジャズの親しみやすさを、多くの人に伝えたい」と鳥淵さん。「映画と同じ感覚で気軽に見に来てほしい」とも。同アルバムのレコーディングエンジニアで、SR Factoryの野井倉博史さんは「鹿児島にもこんなアーティストがいたんだと感じてもらえるのでは。彼女の個性をぜひ聴いてほしい」とコメントする。
19時開場、20時開演。チケットは、前売り=4,000円、当日=4,500円(同アルバム1枚付き)。各種プレイガイドで取り扱う。