鹿児島市役所近くの「ホンダ食品」(鹿児島市名山町、TEL 099-223-0797)が毎週水曜に100食限定で「沖縄そば」の露店を開き、行列ができるなど話題を集めている。
昭和の雰囲気が残る名山堀の筋、聞こえてくる沖縄民謡と、製麺工場の前に立てた青いパラソルが目印。同社社長の山口政芳さんが「いらっしゃいませ」と声を掛けて回り、山口さんの娘2人が注文をさばく。近隣で働くサラリーマンや住民など、口コミで増えたファンが行列を作り、側に設けた即席のベンチで食べる人もいて通りはにぎわいを見せる。
提供する沖縄そばは、ネギとナルトが載って1杯250円。かつお節と豚骨のだしから取ったスープに、コシのある太麺を合わせた。泡盛に島トウガラシを漬け込んだ調味料(コーレーグース)を振りかけると、爽やかな辛さがアクセントになる。
「40年ほど前、沖縄に住んでいた時に食べた沖縄そばの味が忘れられなかった」と話す山口さん。今年5月には県内で初めて生麺の取り扱いをスタートし、市内の沖縄料理店に卸し出した。そして10月、「もっとたくさんの人に沖縄そばのおいしさを伝えたい」と、露店営業に踏み切ったという。
生麺2食スープ付き(300円)の販売も行うほか、「街で評判サァ~」とPOPを貼った宣伝カーで配達も行う。山口さんは「名山堀の新名物として人を呼ぶきっかけになれば」と意気込む。
営業時間は11時~13時30分。年内は12月16日まで、年明けは1月6日から営業を開始する。