鹿児島市の中高生ら11人で編成された「ストリートダンストゥルーズ」が、8月24日~27日にイギリスのグラスゴーで開催された「UDOストリートダンス世界大会」で優勝した。
大会史上初の日本人チーム優勝ということもあり各国メディアからの注目は熱く、スーザン・ボイルさんを一躍有名にしたことでも知られるイギリスの人気オーディション番組「British Got Talent」への出演も決まった。
2002年から開かれている同大会。2015年から「UDO JAPAN」として日本でも予選が行われるようになった。
ダンススタジオ「トゥルーズ」代表の貴島圭介さんは「来年は明治維新150年の年で、薩摩とイギリスはとても深い関係。イギリスで世界一になったことがとても感慨深い」と話した。
同スタジオで12年ダンスを学んでいる加藤有紀さんは「13歳~21歳の11人のチームで臨んだ。出場したのは11人だが、貴島先生の気持ちもそこにあった。私たちは12人で世界一を取った」と話す。加藤さんは8月15日からオランダ・アムステルダムで開かれた「Summer Dance Forever 2017」でも「バトル部門」でベスト6という成績を残している。
同じくメンバーの鎮守あおい(ちんじゅあおい)さんは、神村学園普通科英語コースで英語を学んでいる。「ダンスで世界に行く時には英語が必要。今回の大会でもみんなの役に立ちたいと、学校で学ばない現地で生かせる英語をシミュレーションして臨んだ」と話す。
トゥルーズのダンススタジオ(鹿児島市上之園)では、現地からのフェイスブックのライブ配信で保護者らが結果を見守った。27日23時にスタジオに集まり、翌4時に司会者が優勝を発表するまで、両手を合わせ子どもらの優勝を祈っていた。
次の目標は9月16日・17日にドルフィンポートで開かれるストリートダンス世界大会「KAGOSHIMA DANCE SUMMIT」。鹿児島では2年ぶり2回目の開催となる。加藤さんは「『TEAM JAPAN』ではなく『TEAM KAGOSHIMA』と呼ばれることに意味がある。ダンスで鹿児島を盛り上げたい」と話す。
今回の優勝賞金1万5,000ポンド(約220万円)は活動資金に充てるほか、ダンスを学びたくても学べない環境の子どもたちに寄付するという。