鹿児島のアクセサリーブランド「Hummming Bird(ハミングバード)が7月9日から、レザーブランド「RHYTHM(リズム)」(鹿児島市東千石町、TEL 099-213-9012)のアトリエで初の個展「MUSICA」を開催する。
デザイナーの二野(ふたの)慶子さんは高校まで鹿児島で過ごした後、広島市立大学芸術学部デザイン工芸科に進学しプロダクトデザインなどを学んだ。大学卒業後、広島や福岡のデザイン事務所でグラフィックデザインや企業のブランディングに携わり、2009年に帰鹿。もともと、学生時代からアクセサリーなどを自分で作っていた二野さん。「グラフィックなども含め全て自分の手で作りたかった」と自身でアクセサリーブランドを立ち上げた。
二野さんは当初は石などを組み合わせたアクセサリーを制作していたが、「オリジナリティーを出すことに苦心していた」という。試行錯誤の末に、金や銀の色のついた糸を鍵張(かぎばり)という道具を使ってレース編みにした後、樹脂で固めるという独自の手法にたどり着いた。これまでレース編みを用いたアクセサリーはあったが、形状が安定しなかった。そこで、樹脂で固めることで、レース編みの繊細さと軽やかさを閉じ込めることができた。色に深みが出て、アンティーク感を演出できる効果も。「華やかで美しい。鑑賞するだけで幸せになるように」と、デザインモチーフは「花」を選び、現在「bloom(ブルーム)」などのシリーズがある。
これまでグループ展などへの参加はあったが、個展の開催は初となる。リズムのデザイナー飯伏正一郎さんからのアドバイスで実現した。同展では、ブルームシリーズを中心に展示。これまでは金や銀の作品がほとんどだったが、夏に向けて、グリーン、パープル、ピンク、オーロラ(ブルーとピンクの混色)とカラー展開を増やした。作品は販売も行う。
「(個展タイトルとなっている)『MUSICA』はイタリア語で『音楽』の意味。『ハミング』と『リズム』という音楽にまつわる言葉を持つ2つのブランドのコラボレーションを、音楽を聴くように楽しんでもらいたい」と二野さん。ディスプレーに楽器などを使い「音楽会」のイメージを演出する。
開催時間は12時~19時。木曜定休。今月18日まで。