鹿児島の「白鳥バレエ」(鹿児島市照国町)が、中之平通り沿いに移転オープンして2カ月がたった。
昨年創立70周年を迎えた同バレエ団。35年にわたり加治屋町にスタジオを構えていたが、ビルの老朽化のため新たな稽古場としてふさわしい場所を探し、5月24日、移転するに至った。
新スタジオはビル2階の全フロアを占め、設備を含めたスタジオ面積は386平方メートル。レッスン室の床は根太(ねだ)の工夫やクッション材を敷き、「運動しても足に優しい造り」にした。待合室兼ストレッチスペースのほか、保護者が見学できるカウンターも設置。「明るく広々として風通しの良い空間になっている。生徒の家族もレッスンを見学しやすくなった」と団長(プリマ)の白鳥五十鈴(いすず)さん。
「世界の中で鹿児島をルーツとする白鳥のスピリットと、バレエという芸術との融合」をコンセプトとする同スタジオ。ロシアバレエフェスティバル「ロミオとジュリエット」全幕でジュリエット役を務めた白鳥さんの下、海外との文化交流経験が豊富な教師陣をそろえる。
現在208人の生徒が在籍しており、年齢やレベルに応じてクラス編成される「専科コース」では、研修生としてプロの創作や舞台を体験する活動のほか、本場ロシアの教授からメソッドを学べる講習会も実施。「楽しく、正しく、感性と基本を大切に指導している」と白鳥さん。大人から始められる「美容コース」では、白鳥メソッドを軸にバレエストレッチを取り入れ、「しなやかで美しいボディーライン作りを目指す」とも。
いずれも月謝制(週1回=9,000円、週2回=1万1,000円、週3回=1万5,000円)。「美容コース」のみチケット制(10回分=2万5,000円、4カ月有効)にもできる。現在は新型コロナ対策として、消毒、マスクの着用、換気に気を配り、人数制限も行うほか、Zoomでのオンラインレッスンも開講している。
白鳥さんは「10月4日に宝山ホールで上演予定の定期発表会に向けて現在レッスンに励んでいる。新スタジオの快適で風通しの良い空間に、新たな自分を発見しに来てほしい」と呼び掛ける。
営業時間は10時30分~20時。