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鹿児島の老舗「割烹 山映」が昼の時間に茶寮を開始 季節のおばんざいなど提供

「山映」の外観

「山映」の外観

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 鹿児島市立美術館近くの「割烹(かっぽう) 山映(さんえい)」(鹿児島市城山町)が10月20日、昼の時間帯を「茶寮 山映」として営業を始めた。

「山映」の店内

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 1933(昭和8)年に創業し、天皇陛下「全国巡幸」の際の料理番も務めた同店。昨年、3代目若おかみとなった新村友季子さんは「私がおばんざいを作る機会も増え、2代目が作る割烹料理と混在した状況になっていた。どちらもきちんとした形でやっていけたらと思っていた折りコロナ禍で休業。考える時間を持てたので、2代目が料理する『割烹 山映』は夜に、兄と私が料理する『茶寮 山映』は昼に営業する形の2本立てでやっていこうと決めた」と振り返る。

 「おばんざいは日常的に食べるものなので、消化に良く、体に負担をかけずに栄養を取れることが大切。なるべくグルテンを使わず、簡単な中にも丁寧な一手間を施している」と新村さん。「手に入りやすい季節の食材を使い、家でも気軽に再現できる献立にしている」とも。

 看板メニューは「鯛(たい)の潮汁仕立ておじやとかき揚げセット」(2,000円)で、夜のコースの締めの定番でもある「鯛の潮汁仕立ておじや」と、野菜と魚介が入った「かき揚げ」が付く。

 旬の食材を使った数量限定の「季節限定のセット」も不定期で提供しており、11月末までは「土瓶蒸しと天然鯛のそぼろごはんセット」(2,300円)。枕崎産かつお節で取った濃いめのだしにマツタケ、白身魚、イカ、ハモ、エビ、鶏肉、ぎんなん、三つ葉が入った土瓶蒸しにスダチを添える。「マツタケの香りと、スダチを搾った後の味の変化を楽しめる」という。そぼろご飯は、酒蒸しした天然鯛を特製の薄口しょうゆと実ざんしょうで味付けしている。

 12月上旬ごろからは、茶師と共同で作った鯛茶専用のお茶で提供する「鯛茶」も用意する。テークアウトも提供予定で、「黒豚カツサンド」(4,000円)と、グルテンフリーの「塩こうじの胸肉唐揚げ」(1,000円)(以上、価格は全て税別)の予約制。来年1月ごろからは、鹿児島の緑茶や抹茶を使ったドリンクや、自家製の甘味・スイーツの提供も予定しており、「器の絵付けや、それぞれの甘味に合うような特製仕上げの煎茶の準備を進めている」という。

 「お客さまがリラックスして召し上がっていただけるよう、自然体でにこやかな姿勢でのおもてなしを心掛けている。季節の丁寧な和食を用意しているので、ぜひ気軽に足を運んでもらえれば」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時30分~15時。月曜・木曜・日曜定休。駐車場3台。

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