鹿児島の切り絵作家・黒丸玲奈さんが7月9日から、名山町レトロフトビル(鹿児島市名山町)2階の「レトロフトMuseo」で個展「KIRI WORKS 切り絵展~これまでとこれからの始まり」を開く。
趣味で作っていた切り絵に個人客や企業から注文が入るようになり、2010(平成22)年、本格的に切り絵作家としての活動を始めた黒丸さん。ビール缶のラベルや和菓子店のパッケージなどを手掛け、山形屋で個展も開いてきた。
今回は2010年~2018年の作品を中心に40点を展示する。2011年~2018年に制作したオリジナルカレンダーの原画(約32点)のほか、桜島や動植物をモチーフにした作品や鹿児島をテーマにした作品など「切り絵のテーマはさまざま」と黒丸さん。新作も3点ほど展示し、「奄美の泥染めを作品に取り入れている」とも。
約10年分の展示となるが、ここ数年で作品を展示する黒丸さん自身の気持ちが変わってきたという。「以前は生活になじむような、何気なく近くに切り絵を感じてほしいという気持ちだったが、数年前から、見た人や手にした人の特別な思いや感情を寄せられる作品に、時には切り絵を見て励みになるような作品になればと思うようになった」と振り返る。
「切り絵独特の紙の立体感や、色使い、細かいカットは、実物を見てもらえればより伝わるはず。季節を意識した作品が多くあるので、ぜひ季節を当ててみて」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~19時。7月11日まで(最終日は17時終了)。