鹿児島県内の「道の駅」や物産館、ホテルで販売中の「鹿児島弁ステッカー」が5月、累計販売1万枚を超えた。
同ステッカーは2015(平成27)年12月に販売開始、現在、51種類をそろえる。企画制作するのは地元タレントの佐々木貞幸さん。鹿児島弁喜劇集団「オモシテガ」を主宰する佐々木さんは、喜劇メンバーのステッカーを制作。公演後に販売したところ「思いのほか売れた」という。知人から関西弁を使ったステッカーがあることを教えられ、鹿児島弁バージョンを思いついた。
すぐに鹿児島弁の「へ」「なんかかって」「やっとかっと」が浮かんだという。「へ」は「オナラ・(火山)灰・ハエ」の3つの意味がある、「なんかかって」は鹿児島弁では「寄りかかる」の意味だが字面だけ見れば「何か買って」に見える、「やっとかっと」は「どうにかこうにか」の意味だが言葉自体は人気のチョコレート菓子に似ている――などのアイデアを集め、デザイナーに相談し商品化した。
知人を頼りながら販売先を広げ、現在は道の駅「たるみず湯っ足り館」「山川港活お海道」「きんぽう木花館」、物産館「なんたん市場」、城山ホテルやホテル京セラ、鹿児島特産市場「かご市」など9店舗で販売。鹿児島市内では、天文館の「かご市」が一番種類を多くそろえているという。
2019(平成31)年1月には鹿児島弁とイラストレーションのアイデアをTシャツに転用した「鹿児島弁Tシャツ」の販売も始め、オリジナルアイテムを作成できるオンラインショップ「SUZURI(スズリ)」で販売している。近いうちに鹿児島弁ステッカーのネット販売も始める予定だという。
「1万枚を販売させてもらったが、ステッカーを貼っている人を見たことがない」と苦笑いする佐々木さん。「キープボトルやPC・スマホなど、貼るところはまだまだたくさんあるはず。ぜひ貼り付けて鹿児島愛を広めてもらえれば」と利用を呼び掛ける。