鹿児島・荒田の映像制作会社「HEIYA(ヘイヤ)」(鹿児島市荒田2)が昨年12月、アニメーション事業部を立ち上げた。
同社は2014(平成26)年に設立。企業や自治体のPRやブライダル、テレビCMなどを制作している。アニメーション事業への参入は「10年以上前から口癖のようにつぶやいていた夢」と社長の佃永喜さん。アニメ事業参入に伴い、「ルパン三世」シリーズなど人気アニメ作品を手掛けるテレコム・アニメーションフィルム(東京都中野区)と技術・業務提携を結んだ。さらに「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「おねがいマイメロディ」などに参加したアニメーターで、2009(平成21)年から個人でアニメーション制作を手がけている鹿児島県在住の馬場証一さんも参加する。
県内にはアニメーションを学べる専門学校が複数あるが、制作会社はなかったため、地元でアニメーターを目指すことは難しかった。一方、以前は東京一極集中だったアニメーション制作は制作技術のデジタル化により、場所にとらわれない仕事に変化している。同事業部では今後、アニメ制作に関する技術を学べる鹿児島キャリアデザイン専門学校・鹿児島情報高等学校とも連携を進める予定。「産学連携で鹿児島のアニメーション産業を誘致し、成長させていきたい」と佃さん。
「子どもたちが『将来アニメを作りたい』『アニメーターになりたい』と言えるような体験イベントなども積極的に開いていきたい」とも。