鹿児島の県議会庁舎で11月5日、「なぜ、若者の投票参加が少ないのか」をテーマに、鹿児島県の大学生と県議会議員らが意見を交わす「大学生と議員との集い」が開催された。
主催は、若者の政治への関心を高め、投票率100%の実現を目指し活動している「学生投票率100%をめざす会」。後援は鹿児島県選挙管理委員会と「鹿児島県明るい選挙推進協議会」。
初めて企画されたこの集いには、同会に所属する県内の大学生12人と、若手や女性を中心とした1~5期の県議員8人が参加し、自由討議形式で進められた。
集いでは約1時間、活発な意見交換が行われた。若者の投票率が低いことについて、学生からの「選挙に行っても行かなくても何も変わらない」という発言に対して、県議のひとりは「投票率の低さは若者に原因があるが、住民の期待に応えられていない政治家とそれを伝えるマスコミの劣化にも問題がある」と述べ、「実社会との関わりの薄い若者には具体的な政治課題が見えにくいのでは」と指摘。その他、学生からは「議会を傍聴しても用語などが難しい」「議員の活動内容が分からない」という意見なども出された。県議側からは「投票率向上に向けての活動内容」「学生たちの日常」「どうしたら議会について知ってもらえるのか」という質問が飛び出す場面もあった。
アドバイザーとして出席した同協議会の税所裕周会長は「政治は将来を決めるためのもの。自分たちの生活と結び付けて考え参画してほしい」と話した。集いの進行役を務めた徳永真琴さん(鹿児島大教育学部2年)は終了後、「これまで遠い存在だった議員を身近に感じることができた。1人でも多くの若者が投票するよう、これからも若者目線で分かりやすい取り組みを根気強く続けていきたい」と今後の抱負を語った。