南九州市の農業青年グループ「KEファーマーズ」が11月19日・20日、イオンモール鹿児島(鹿児島市東開町)で行われた「産直市」で独自に開発した3種類のお茶のテスト販売を行った。
「渋男(しぶお)」「爽々」「恋するお茶」と名付けたこれらの商品は、リーフ茶の消費が少ない若い世代をターゲットに開発したもの。特徴は、渋男=「上品なコクと渋み、香りのハーモニーが広がる。朝の目覚めや仕事始め、すっきりリセットしたいときなどに」、爽々=「フレッシュな香りとすっきりした味わい。どんな料理・菓子にも合うので気軽に飲めるお茶」、恋するお茶=「テアニンが多く含まれるため甘みが強く、上品な味とふくよかな香り。リラックスタイムに」としている。
開発のきっかけは、消費拡大を図るために行った調査で「コーヒーや紅茶は飲むが、お茶はあまり飲まない」「お茶の袋は中身が見えないので味や香りが想像しづらく、どのお茶を選べばいいか分からない」などの意見があったことから。「パッケージから味や香りなどを想像させるよう、デザインやネーミングにもこだわった」と、後山製茶で働く同グループ代表の瀬川章吾さん。そのほか、パッケージの裏には色・香ばしさ・香り・甘み・渋みの濃さや強さをレベル表示した。
2日間のテスト販売を経て、「渋みより甘みが求められると思っていたので、予想以上に『渋男』が出たことに驚いた。自分たちで売ることで客と対話ができたことが収穫。今後につながる販売会だった」と笑顔を見せた。「お茶の楽しさをもっと知ってもらえるよう、来年の新茶に生かしたい」とも。