2009年に「つみきのいえ」でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した加藤久仁生さんの作品約160点を紹介する「加藤久仁生展」が7月21日から、「長島美術館」(鹿児島市武3、TEL 099-250-5400)で開催されている。
加藤さんは鹿児島県出身のアニメーション作家。アカデミー賞を受賞した同作品誕生のきっかけは、2006年に企画され、結局日の目を見ることのなかった絵本「積み木の街」。それから約1年後「つみきのいえ」のアニメーション制作が始まった。同展は、青森を皮切りに、東京、愛知を巡回してきた。
別館地下1階では「つみきのいえ」以前の作品を紹介するほか、同作のスケッチや原画・脚本、同名絵本の原画を展示。アニメーション「つみきのいえ」(約12分)も上映する。本館では絵本雑誌「MOE」の巻末表紙に連載中の「あとがき」原画を展示、新作の短編アニメーション「情景」を上映する。「あとがき」「情景」は、加藤さんの記憶を元にユーモアを交え脚色したもの。「情景」は今回の巡回展用に企画された短編オムニバス作品で、会場を移すごとに新たなストーリーが加えられ、鹿児島までに計7話が制作された。会場では「休日」「雪」「ポタージュ」「朝」「あいつ」「昼寝」「カーテンコール」全作品を上映。
8月19日には加藤久仁生さん本人が来場し、展示を一緒に巡りながらギャラリートークを行う予定(14時~)。
開館時間は9時~17時(会期中の土曜は19時まで)。入場料は900円(高・大生=500円、小・中生=300円)。9月17日まで。