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女性向けデザインのボトルを採用した焼酎、県内酒造メーカー3社が商品化

共同発表の様子。左から、「西川グループ本社」寒水正和さん「奄美大島にしかわ酒造」堂園雅生さん、「軸屋酒造」軸屋麻衣子さん、「山元酒造」中山哲博さん

共同発表の様子。左から、「西川グループ本社」寒水正和さん「奄美大島にしかわ酒造」堂園雅生さん、「軸屋酒造」軸屋麻衣子さん、「山元酒造」中山哲博さん

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 「新しい焼酎の形」として女性向けにデザインされた焼酎ボトルを採用した酒造メーカー3社が8月20日、鹿児島県庁で新商品発表会見を開いた。

3社が商品化した焼酎ボトル

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 「女性向けデザイン」という焼酎史上初の試みは、焼酎の消費が少ない女性層を獲得することで、焼酎の消費拡大を図ることを目的に昨年12月に発足した「本格焼酎新商品提案プロジェクト」(県のかごしまPR課主導)によるもの。今年3月、3種類のパッケージデザインを県内の酒蔵メーカー113社に提案。結果、「山元酒造」(薩摩川内市)、「軸屋酒造」(さつま町)、「奄美大島にしかわ酒造」(徳之島町)の3社が実際に商品化した。

 山元酒造が発表した「Kupi Kupi Imo Shochu(クピクピいもしょうちゅう)」は、家飲み用としてデザインされたワインボトル型を採用。えんじ色の縦じまラインにワインのようなラベルが目を引く、外国雑貨風の外見が特徴。中身は、「焼酎を身近に感じてほしい」と、焼き芋やお菓子によく使われる高系14号と安納芋を原材料に使い「甘くて口当たりがやわらかく親しみやすい」芋焼酎。希望小売価格は1,200円。限定1万本の予定で10月から販売する。

 同じくワインボトル型を採用したのは、サトウキビを原材料に使い「黒糖焼酎」を造る奄美大島にしかわ酒造の「奄美黒糖焼酎KUPI KUPI」。中身は既存の黒糖焼酎「島のナポレオン」。芋のつる・葉をイメージして作られたパッケージデザインを、芋を使っていないためハートにデザインし直した。線画のように細く描くことで、より雑貨に近いシンプルなボトルに仕上げた。「親しみやすさを第一に『焼酎』から外れるのが狙い。飲み屋に並んでいるところを想像すると、とてもおしゃれなのでは」と酒造飲料事業部の堂園雅生さん。「ジュースで割ってカクテルのように楽しむのもおすすめ」とも。希望小売価格は1,200円。8月20日から販売。

 軸屋酒造はギフト用にデザインされた丸底フラスコ型を採用。「一目見た時から、これにしようと思った」と話す取締役で女性杜氏の軸屋麻衣子さん。「化粧箱を開けた時にとても喜んでいただけると思う。自分用にも、ギフト用として女性でも男性でも買いやすいことを考えた」という。同社で毎年特別に仕込む芋焼酎「凛(りん)」を、デザインボトル専用に紅はるかで造り「Rin precious(リン プレシャス)」と名付けた。「度数が30度と高めなので、香りを楽しみながら、ロックで氷をゆっくりとかしながら飲むのがおすすめ」と軸屋さん。「(クラブなどで)焼酎瓶の代わりや、飲み終わった後もデキャンタとしても使っていただけたら」とも。希望小売価格は3,780円。9月から販売。

 かごしまPR課の上久保真吾さんは「実際にはもっと多くのメーカーが手を挙げた。(3社は少なく感じるかもしれないが)今までにないデザインだったことや、自分たちの焼酎の雰囲気に合うかどうか、コストに見合うかどうかなど、実現するに当たりさまざまな問題があったと思う。にもかかわらず3つが商品化できたことは、とても大きいこと」と話す。10月26日に東京でも発表を行うほか、イベントやフェアなどで随時推していくという。

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