鹿児島県内のカフェを紹介するガイドブック「鹿児島カフェ散歩」が9月12日に刊行され、全国の書店に並んでいる。出版元は、書肆侃侃房（しょしかんかんぼう）。

「鹿児島カフェ散歩」

　同社が出版している「喫茶散歩」シリーズに続く「カフェ散歩」シリーズで、熊本・佐賀に続く第3弾。島部を除くカフェや喫茶店を、天文館、鹿児島中央・荒田、鹿児島市郊外、薩摩地区、姶良・霧島地区、大隅地区に分け、全店写真付きオールカラーで紹介する。著者は鹿児島市在住のフリーライター・大矢幸世さん。

　大学時代を京都で過ごした大矢さん。「そのころはちょうど『カフェブーム』。自分も割と好きで、よくカフェに行っていた」という。昨年夏ごろに来鹿した大矢さんが、カフェの取材を始めたのは今年に入ってから。同書で紹介する50店について「自家焙煎（ばいせん）のカフェが多く、そういう独特の文化が根付いているように思う。それぞれに特色があって、店ごとにその人の生活や生き方が見えた」と取材を振り返る。カフェでは一人何かに没頭するタイプだったが、半年に及ぶ取材の中で「オーナーや常連客と話をするのも、楽しみの一つと考えるようになった」と大矢さん。

　心地のいい場所＝カフェ、としながらも「50店に絞るのはとても悩んだ。（店の）比較や情報の羅列ではなく、店の雰囲気や、読んだ人にオーナーや働く人の顔が見えるように書けていればうれしい」と話す。「日々暮らしていく中で、自分の生活テリトリーは固定されがち。この本を手に取ることでまちに出るきっかけになれば」とも。

　価格は1,365円