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鹿児島市内の海水釣り堀にカキ小屋-利用客の話から活路見いだす

釣り堀「釣喜知」でカキ小屋の試験営業開始。写真は店主・外園晃章さん。

釣り堀「釣喜知」でカキ小屋の試験営業開始。写真は店主・外園晃章さん。

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 鹿児島の市電・たばこ産業前電停そばの釣り堀「釣喜知」(鹿児島市上荒田町、TEL 099-206-8184)で12月8日、カキ小屋の営業を試験的に始めた。

「釣喜知」外観

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 約10トンの海水にマアジやメジナ、イサキなど、常時300~400匹の魚が泳ぐ円形の釣り堀の傍らにバーベキューセットを置き、釣り堀から引き揚げた新鮮な貝類を焼くことができる。同店では宮崎産天然物のカキのほか、対馬産のサザエ・ヒオウギ貝も提供する。

 同店が釣り堀としてオープンしたのは今年5月11日。養殖ブリ・カンパチなどの配合飼料を扱っていた経験から、「地元である鹿児島に帰っても魚に関わることをしたかった」と店主の外園晃章さん。海魚の釣り堀は海上にいけすを浮かべるものが一般的だが、「どうせ陸に出すなら中心に近いところ」と倉庫を探し、中央駅に近い現在の場所に釣り堀を開いた。

 カキ小屋を始めたきっかけは「実は店の営業不振」という。ターゲットはファミリー層という同店。時季によってはマダイも入荷し、夏場は家族連れでにぎわったものの、「夏休みが終わると急に客足が落ちた」と外園さん。同店ホームページには、「残りわずか!?」「営業延長なるか!!」と苦しい現状を明かすメッセージを載せている。

 「メッセージを見てか、リピーターになっていただくお客さんも増えた。ネガティブにしていても仕方ない。せっかく街中に海水があるのだから、この環境を利用できないか」と、10月からはミズイカ釣り用の活(い)きアジの提供も始めた。「この辺りには生き餌を取り扱う店が少なく、釣り人に好評」という。

 貝類は量り売りで、カキ=200円(100グラム)、サザエ・ヒオウギ貝=300円(同)。自宅・贈答には仕入れ先から直接配送する。釣り堀は1グループ2,000円で、釣った魚は1匹300円。うろこ、内臓はサービスで取ることもできる。「今の時季はヒオウギ貝がおいしい。まだ手探り状態だが、釣る楽しみ、食べる楽しみを味わってもらいたい」とも。

 通常営業は土曜・日曜・祝日のみで、営業時間は9時~18時。今月22日~1月6日は元日を除き毎日営業する。

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