鹿児島信用金庫が主催する「かしん創業プラン大賞」の表彰式が5月17日、サンロイヤルホテルで開催され、大賞の「霧島現代TOJI倶楽部」ほか4社の事業プランが表彰された。
昨年9月に初めて同信金が募集を始めた同賞。事業計画書の作成を学ぶ「かしんビジネスプランセミナー」を受講した中から17団体の応募があり、事業のユニーク性や実現可能性、地域貢献の観点から審査を行った。大賞以下、優秀賞「沖永良部コーヒーの島づくり事業」、奨励賞「100円クレープバニラ製造販売事業」など。
大賞を受賞した「霧島現代TOJI倶楽部」は、霧島の観光資源として利用されている公衆浴場を生かし、日本では昔から行われてきた温泉療法である湯治に着目し、退職者や高齢者を対象に心身の癒やしを提供しようと発案された。乗馬や陶芸など、体験型の観光コースの設置や、温泉入浴指導員と温泉ソムリエによる入浴指導など、「霧島の観光や医療、その他の地域資源との連携を図る」という点で評価されての受賞となった。
同事業を発表した前田産業の前田嘉郎さんは「50歳を機に、数年前から温めていた事業プランを発表した。思わず受賞できてうれしい」と話す。温泉の湧き出るエネルギーを活用した温泉発電や小水力発電にも力を入れながら、同事業についても今年中に動き出す予定だという。
昨年度の同セミナーには、企業の2代目社長や、脱サラして起業を考えている人など40団体が参加した。同信金の市川博海さんは「本年度もセミナーの開催をスタートした。若者から高齢者、女性や学生まで、鹿児島を元気にする企業、事業者にどんどん手を挙げてほしい」と期待を寄せる。
本年度の同賞応募には、8月まで毎月1回開催するセミナーを1回でも受講することが必要になる。問い合わせ・申し込みは電話で受け付ける。同信金業務統括部(TEL 099-224-8411)または創造経営研究所(TEL 099-225-7330)まで。