無料通話・メールアプリ「LINE」初の鹿児島弁スタンプが6月に発売され、6000以上あるクリエーターズスタンプの中でも上位の人気を集めているという。制作は県内のグラフィックデザイナー柿本しんごさん・うちむらまさこさんによるチーム「elpin smile(エルピンスマイル)」。
LINEスタンプ「ひっ跳べ!鹿児島の仲間たち」は、「鹿児島をこよなく愛する」妖精のキャラクター「よかにくん」「もぜかちゃん」が、「鹿児島珍道中の旅」でさまざまな鹿児島弁を使うもの。県鳥のルリカケスの妖精や、お酒を飲むのが大好きなおじさんキャラも加わった。
40種類あるスタンプの大半は、会話で使える実用的なもの。「だからよ~」「じゃっど」「うんにゃ」などの相づちから、「飲んけいっが(飲みにいきましょう)」「わっぜびんてきた(とても頭にきた)」「てげてげでよかが(適当なところでいいよ)」「へが降っちょっど(灰が降っているよ)」など、鹿児島特有の言い回しを集めた。そのほか「天文館」「指宿」などの地名や、「すんくじらプレイ」「ラーフルプレイ中」など使いどころは無いが思わず使いたくなるものも。
「鹿児島弁だからこそ、伝わることもあるのではないか」との思いで制作をスタートしたという柿本さん。実際に利用した県外の鹿児島出身者などからは「懐かしい」「地元が恋しい」などの声が届くなど、「鹿児島人の地元愛を深く感じている」という。
中には、鹿児島に縁はないが鹿児島弁の雰囲気が好きで購入したという人や、単身赴任中の父親や地元を離れた同級生と使っているなど、地域・年代に関係なく利用者は増えている模様。SNS上では「スタンプだけで会話が成立」「悪質ななりすましアカウントに『てそい(面倒くさい)』と返して撃退した」などという声も。
鹿児島弁の良さを、その「温かさ」と話す柿本さん。うちむらさんも「今後も、いい意味でローカルな仕事を通じて、さらに鹿児島の良さを発信できれば」と意気込む。
価格は100円。LINEストアで購入できる。