株式会社島津興業 仙巌園と鹿児島トヨタ自動車株式会社(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役社長:柳園久志、以下「鹿児島トヨタ」)は2025年10月1日より仙巌園において、WHILL株式会社(以下「WHILL社」)開発の、免許不要で歩行領域を走行する近距離モビリティWHILL(ウィル)の移動サービスを開始することを発表いたします。先進的なハードウェア・ソフトウェアの技術を取り入れることで、日本の伝統的な景観は維持しながらも、あらゆる人が当たり前かつ快適に散策できるアクセシビリティ環境をさらに整える狙いです。専用の保険やメンテナンス、ITサービスも完備された近距離モビリティの導入は世界文化遺産として初となります。
国内旅行も活発化する中、2024年の訪日外国人旅行消費額は前年比53.4%増の8.1兆円と過去最高に到達(注1)し、今後も増加基調が続くと予想されています。同時に、世界的な高齢化や多様化、ダイバーシティ理解促進が進む中、合理的配慮が義務化(注2)されるなど、社会的にもあらゆる人を迎え入れるための環境整備の動きが高まっています。
仙巌園・尚古集成館は約5万平方メートル にも及ぶ広大な敷地の中で、島津家の歴史や鹿児島の文化、美しい景観など、多彩な魅力を来場者の皆様にお楽しみただけるよう、さまざまな取り組みを行っています。これらを、より多くの方々に快適に楽しんでいただきたいという思いから、この度新たな設備として移動支援システム「ウィル」を導入する運びとなりました。
園内には文化財保護の観点を重要視し、砂利道や勾配など、もともとの土地や歴史に沿った姿をそのままに活かした、あるいは再現した場所があります。ウィルの活用は、幅広い年代の方々により快適に散策を楽しんでいただくためのアクセシビリティ整備の一環です。今回の導入によって、園内散策がますます快適になり、これまで以上に多くの方にとって仙巌園や尚古集成館でのひとときがより充実するような滞在体験を提案いたします。
仙巌園 全体
集成館 別館
採用モデルは4機種のうち、オムニホイールや高出力モーターなど先進的な技術に裏打ちされた走破力と、後輪を軸に一回転できる小回り性能を兼ね備えるプレミアムモデル「WHILL Model C2」と、その場旋回などが可能ながら車や自転車と似たような操作感で移動できるスクーター型のハイパフォーマンスモデル「WHILL Model R」です。スピード制御や重厚な安定感といった安心安全性はもちろん、仙巌園の優美な景観に自然と馴染む高いデザイン性も特徴です。
注1:観光庁「インバウンド消費動向調査」(2024年暦年、速報値)https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001856155.pdf
注2:2024年4月1日より、障害者差別解消法の改正に伴い、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化された。https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html
??仙巌園 WHILLモビリティサービス 概要
※サービス内容は予告なく変更となる可能性もございます。
■ウィルについて
ウィルは免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティです。うちチェア型のModel C2は高いデザイン性と5cmの段差乗り越え、後輪を軸にその場で一回転できる小回り能力、リアサスペンションを採用した滑らかな乗り心地などが特徴です。Model Rはスクーター型のハイパフォーマンスモデルで、ハンドルがあることでより安定感ある走行性とその場旋回などが可能です。(写真左上、右下)
製品について:https://whill.inc/jp/
■WHILLモビリティサービスについて
安心安全設計の近距離モビリティを施設内外に導入できる法人向けサービスです。保険/メンテナンス・機体管理システムをパッケージ化することで、運営者様の導入負担を軽減するとともに、導入先の環境にも柔軟に対応した体制を整えています。導入法人側は安心快適に機体管理や安定運用ができ、お客様の滞在体験を向上できます。
詳細:https://whill.inc/jp/mobility-service/how-it-works/onsite-fleet-service
<仙巌園について>
仙巌園は万治元年(1658年)、19代光久によって築かれた島津家別邸です。錦江湾や桜島をとりいれた雄大な景色が美しく、島津家歴代に愛されてきた御殿は迎賓館としての役割も果たしています。日本の近代化をリードした場所でもあり、一帯は「明治日本の産業革命遺産」として2015年に世界文化遺産の構成資産に登録されました。鹿児島を代表する観光地です。公式HP:https://www.senganen.jp
<鹿児島トヨタについて>
鹿児島トヨタは、「モビリティを通してお客様や社会のお役に立つこと」を基本理念とし、安心して住み続けられる地域づくりへの貢献を通した「笑顔」と「感動」の量産をミッションとして掲げています。1942年の創業より80年の歴史を経て、移動手段としてのクルマから、移動を通して生まれる新たな価値の創造へ向け、“Mobility for All”の思いを胸に、鹿児島のすべての人に移動の自由とその先にある幸せをお届けする取り組みを進めています。公式HP:https://www.k-toyota.co.jp
<WHILL社について>
WHILL社は、2012年5月に日本で創業し、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」をミッションとして、約30の国と地域で近距離移動のプロダクトとサービスを展開しています。主な事業は、高いデザイン性や操作性などが特徴の近距離モビリティ ウィルの開発・販売、およびウィルを活用して気軽な移動体験を提供するモビリティサービス(法人レンタル/自動運転)です。WHILL社は2事業を柱に、近距離の中でも、他の移動手段では行けなかった、歩行領域(歩道・屋内外)の移動をカバーすることで、誰もがどんな場所にもつながる世界を構築します。公式HP:https://whill.inc/jp/