
職人教育DX支援の『カシスト(R)?』「技能承継チャレンジプログラム」
ベテラン職人の引退が進む中、建設・製造・インフラ業界では、現場スキルをいかに若手や外国人社員へ承継していくかが深刻な課題となっています。株式会社カシスト(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役:吉松良平)は、特許出願済みのスキル抽出技術を活用し、現場教育をDX化する職人教育支援ソリューション「カシスト(R)?」において、企業が手軽に技能承継を始められる「技能承継チャレンジプログラム」を開始します。
職人教育DX支援のカシスト(R)?「技能承継チャレンジプログラム」
→ https://www.kashisuto.com/
本プログラムでは、教育・人材開発部門を対象に、ベテラン技術者の動作や判断を観察・抽出し、教材化・可視化・効果測定までを一貫支援。既にβ版導入企業で成果を上げた教育ノウハウをもとに、教育のデジタル化にこれから取り組む企業はもちろん、既に取り組んでいる企業の改善・再設計にも対応します。
あわせて、2025年11月26日(水)~28日(金)に東京ビッグサイトで開催される「産業交流展2025」に出展し、会場ブースにて教材サンプルや導入相談を実施します。
生成AIをはじめとするAIテクノロジーは、いま世界中の産業構造と働き方を大きく変えつつあります。海外では、AIがホワイトカラーの業務を代替し始めたことで、大卒者の就職環境が悪化し、「自動化されにくい仕事」を求めて配管工や大工などの技能職を志向する若者が増えているという調査結果も報告されています。AI投資がデータセンターやインフラ建設に偏り、建設・製造現場の人材不足がいっそう深刻化しているという指摘もあります。
この流れは、日本の建設・製造・インフラ業界にも無関係ではありません。建設業においては就業者のうち55歳以上が約35.9%、29歳以下は約11.7%にとどまっており、若手とベテランの極端な年齢構造が“技能承継の空洞化”を予兆しています。(参照:中災防『建設業における人材確保の現状』(2024))
製造業でも、「指導を担う人材が不足している」と回答した事業所が62.4%に及び、技能を継承するための体系的な仕組みが整っていない実態が浮かび上がっています。(参照:経済産業省『ものづくり白書2023 第1部第2章』)
さらに、熟練者の技能を文書化・マニュアル化・データベース化するといった“形式知化”の取り組みも、多くの企業で十分に進んでおらず、現場ではベテラン個人の経験や勘に依存したまま技能が蓄積されている状況が指摘されています。(参照:経済産業省『ものづくり白書2023』)その結果、技能が“暗黙知”として現場に留まり、若手や外国人材が体系的に学べる環境づくりが追いついていない企業も少なくありません。
AIによるホワイトカラー業務の効率化が進むほど、人が身体を使って判断し、安全と品質を守るフィジカル領域の技能は、簡単には置き換えられない「最後の砦」としての価値を増していきます。にもかかわらず、これらの技能を計画的に承継し、若手や外国人材が短期間で戦力化できるようにする仕組みは、国内ではまだ十分に整っていません。こうしたギャップこそが、「技能承継DX」によって解決すべき最重要テーマとなっています。
生成AIをはじめとするホワイトカラー向けのDXが急速に進む一方で、日本では、フィジカルな現場を支えるブルーカラー領域の「技能承継DX」がまだ十分に進んでいません。こうした社会的潮流の中、現場からも「特許出願済みのスキル抽出技術で本当に現場を再現できるのか」「動画を通じて、1年でベテラン職人の基礎技術を約7割超習得できるという成果を、自社でも再現できるのか」といった声が寄せられていました。
β版で得られた成果を踏まえ、こうした現場の声に応えるかたちで設計されたのが、「カシスト(R)? 技能承継チャレンジプログラム」――現場で“技能承継DX”を体験できる短期プログラムです。
「手順書マニュアル」では承継が難しいフィジカル技能が抽出された職人の教育DX支援として、撮影・抽出・教材化編集までを98,000円(税別)で体験いただけます。
職人教育DX支援のカシスト(R)?「技能承継チャレンジプログラム」お申し込み方法
→
https://www.kashisuto.com/
■ 料金体系と適用条件
料金体系:98,000円(税別)
適用条件:カシスト(R)?の初回利用企業、上限4本まで、※北海道・東北・離島・一部地域除く
■ プログラムの目的
技能承継に課題を抱える企業が、自社の現場でカシスト(R)?の教育設計ノウハウを実際に体験し、再現性や効果を確かめながら最適な導入方法を検討できるよう設計されています。初めて現場教育のデジタル化に挑戦する企業でも、3か月程度の導入期間で、教育動画の整備から効果測定までを体験可能です。
■ プログラムの仕組み
1?? 観察(Observation):現場の動作・判断を観察し、技能要素をデータ化。
2?? 抽出(Extraction):スキル抽出技術で熟練者の暗黙知を構造化。
3?? 教材化(Visualization):動画教材を編集し、判断意図や注意点を可視化。
4?? 可視化・効果測定(Measurement):理解度・習熟進度を定量化し、教育改善へ活用。
■ プログラムの特徴
- 現場で体験できる技能承継DX支援:
ツール導入ではなく、現場観察から教育設計までを伴走支援。
- 属人化からの脱却:
教える人の経験”に依存しない育成プロセスを構築。
- 多言語・多業種対応:外国人技能実習生や海外拠点への展開にも対応。
- 短期間で効果を体験:
3か月で技能教材の整備から効果測定まで完了可能。
■ 導入による主な効果
このプログラムを通じて、「人が人を教える」現場教育の強みを残しながら、テクノロジーでその“指導の勘”を見える化・再現する仕組みを提供します。
- 若手・外国人社員の早期戦力化
- 教育担当者の負担軽減と育成スピード向上
- 技能・教育ノウハウの社内共有と継承
- 現場教育の再現性・標準化の向上
- 教育成果の可視化と評価制度への活用
?『カシスト(R)?』導入事例1. - 課題、成果、お客様の声
業 種:運輸業|対人接遇 × 安全判断が求められるフィジカル現場
従業員数:170名(若手採用を強化中)
解決したい課題:
- ベテランドライバーの判断基準が属人化し、若手育成にバラつきがあった
- 社員の高齢化が進み、技能の承継に危機感があった
- 新人が“現場で聞きづらいこと”を何度でも学べる環境が不足
- 外国人ドライバー採用を控え、多言語化・教材化への準備が必要
- 商談対応で成約率に社員間の差が大きかった
- クレーム率の高いスタッフと低いスタッフの差を埋めたかった
納品物:
<ドライバー向け(安全・接遇・運転準備)>
- 出社後手続き(アルコールチェック等):1本
- 車両出庫前点検(車両別):2本
- 出庫設定(タブレット設定・操作):1本
- お客様対応(乗車・降車・接遇):3本
- 洗車・ガス充填などのメンテナンス:2本
- 終業処理・伝票処理:2本
<営業・商談向け>
- 成約率向上の提案・接遇スキル:6本
合計:17本(+ 習得度可視化シート/権限設定付管理サイト)
お客様の声:
新人ドライバー
「現場では聞きづらいことも、動画で何度も確認できるのがありがたいです。気持ちに余裕を持って仕事に入れます。」
教育担当者(ベテラン)
「今までは売上を削って新人教育に時間を割いていましたが、教材があれば補足するだけで済むので、教育時間と負担が大きく減りました。」
会社(経営者・人事)
「社内では難しかったマニュアル化を任せて正解でした。学ぶ側への配慮が細かく、他事業部にも展開したいです。」
?『カシスト(R)?』導入事例2- 課題、成果、お客様の声
業 種:解体工事業|建設・仮設・重機作業のフィジカル領域
従業員数:約85名(モンゴル人技能実習生を受け入れ/増員計画あり)
解決したい課題:
- 新人・外国人材ともに“現場で覚えるしかない”状態だった
- ベテラン職人の判断基準や動作が属人化し、作業品質に差が出ていた
- 安全教育が口頭中心で、理解度にムラがあった
- モンゴル人技能実習生の増員に向け、多言語教育が必要だった
- 解体作業の「流れ」「注意点」「危険予知」が体系的に残っていなかった
- トップ職人と新人の生産性に差が大きく、育成スピードを上げたかった
納品物:
<新人向け教材(動作・判断・安全)>
- 現場の共通言語と意味:2本
- 作業全体の流れ:1本
- 解体足場の仮設:1本
- 防音シート張り:1本
- 瓦屋根の手解体(安全対策含む):1本
- 重機アタッチメント交換:1本
<テキスト教材>
-
育成用テキスト 4セット
<追加制作>
-
専用の簡易管理サイト(閲覧権限設定あり)
合計:11本+テキスト4セット+簡易管理サイト
お客様の声
教育担当者
「実習生たちの反応がとても良いので、どんどん共有して現場で活かしています。分かってないまま作業に入る”が確実に減りました。」
会社(経営者)
「今回の教材化をきっかけに、安全対策を見直すべき箇所も明確になりました。再現性のある教育ができるので、今後の増員にも自信を持てます。」
?『カシスト(R)?』導入事例3- 課題、成果、お客様の声
業 種:建設業(外装塗装・防水工事)フィジカル技能 × 安全判断が求められる現場作業
従業員数:13名(うち技能実習生2名)/若手・外国人材の育成を強化中
解決したい課題:
- 技能実習生への技術指導が属人化し、理解度の差が大きかった
- ヒヤリハットが多く、安全教育の標準化が急務
- 新人教育のために“現場の生産性が下がる”状況を改善したかった
- 人数が少ない分、短期で職人レベルへ成長できる育成基盤が必要だった
- 多能工化が進められず、一部の社員への負担が偏っていた
- 今後の受け入れ増員に備え、体系的な教材化が必要だった
納品物:
<新人向け:入社1週間以内>
- 共通言語/材料準備/基本道具の扱い:6本
<新人向け:初期技能習得(入社1~3ヶ月)>
- 機材準備/操作手順/基礎施工スキル:7本
<新人向け:中難易度スキル(入社半年~1年)>
- 実践施工・品質管理・仕上げ工程:3本
<安全教育・多能工スキル>
- ヒヤリハット防止/危険予知/簡易多能工スキル:6本
<その他>
-
スキル習得度評価制度-
習得・閲覧管理クラウドシステム
合計:22本(+習得度評価制度+管理システム)
お客様の声
新人(技能実習生)
「自分の足りない部分が明確で、努力すべき点がすぐ分かります。成長が見えるので頑張りがいがあります。」
教育担当者(職長)
「最低限の共通言語が共有されているので、補足だけで教えられます。教育の負担が大きく減り、現場に集中できます。」
会社(経営者・管理者)
「スキル習得度を社員同士が自然に競い始めたのが何より嬉しいです。実習生教育のために制作しましたが、採用の武器にもなりました。 評価制度とも連動し、昇給基準が明確になったのは大きな成果です。」
カシスト(R)?は、正式版の提供を開始した現在、β版で得られた成果やノウハウをもとに、より多くの企業が教育DXの効果を体験できる機会として「技能承継チャレンジプログラム」を展開しています。プログラムでは、実際の現場に即した教育設計を体験し、動画教材の整備から効果測定までを短期間で確認できます。既に導入企業では、技能の再現性や育成スピードの向上といった成果が表れています。
参照:産業交流展2025
https://www.sangyo-koryuten.tokyo/
■ 産業交流展2025 出展概要
- 動画教材デモンストレーション:実際の教材を操作し、現場教育のDXを体験。
- 導入相談コーナー:教育・人材開発担当者向けに導入設計や活用事例を紹介。
- 成果事例の共有:β版導入企業での成果をパネル・動画で展示。
技能承継に課題を抱える企業の方々が、“自社でもできる”教育DXの第一歩を実感できる場を提供します。
今後は、建設・製造・インフラ業界を中心に、現場データの活用や評価制度設計など、より幅広い「技能承継DX支援」へと領域を拡大してまいります。
「人が人を育てる」現場の強みを残しながら、テクノロジーでその知恵を未来へつなぐ――カシスト(R)?は、職人教育の進化を支える“現場起点のDX”をこれからも推進してまいります。
企業概要
会社名:株式会社カシスト
英文社名:Kashisuto Co., Ltd.
代表者:代表取締役 吉松 良平
設立:2025年2月10日(TSグループよりスピンアウト)
資本金:745万円
所在地:鹿児島本社:〒899-2701 鹿児島県鹿児島市石谷町2413-11
東京オフィス:〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-6 UCF7F
事業内容:
・職人教育DX支援ソリューション「カシスト(R)」の開発・提供
・技能承継動画教材の企画・撮影・制作
・外国人材向け多言語教育設計
・教育成果の可視化・評価制度設計支援
特徴:現場の暗黙知を“抽出・見える化”し、誰もが再現可能な教育設計を実現。建設・製造・インフラ業界向けに、属人化からの脱却と事故ゼロ・即戦力化を支援。AIでは代替できない技能の継承をDXで推進。
受賞歴:
鹿児島県ビジネスプランコンテスト2024「大賞」
CCA STARTUP CONFERENCE 2025「最優秀賞」
公式サイト:
https://www.kashisuto.com
■代表者経歴
吉松 良平|“職人教育DX”挑戦家
株式会社カシスト 代表取締役
株式会社TSグループ 代表取締役
JDX公式アンバサダー
“見て覚えろ”では伝えきれない現場の勘どころを、抽出・定量化・動画化する。外国人や若手が、即戦力として現場に立てる世界を目指し、現場から教育の次元を更新し続ける挑戦者。陸上自衛隊で学んだ短期育成の技術をベースに、建設業に25年従事。うち20年を職人経営者として現場に向き合い、2013年から株式会社TSグループ内で職人技術のマニュアル化と教育の仕組み化を推進。2023年より「職人教育DX」を事業化し、2025年にスピンアウトして株式会社カシストを創業。カシストの強みは、ベテラン職人の“動きのコツ”という暗黙知を独自技術で抽出・定量化し、誰でも繰り返し学べる動画教材に変える力。若手の事故ゼロ教育・即戦力化を支援し、離職率・教育負担・属人化課題に挑み続けている。
■ 登壇実績
鹿児島経済大学「DX時代に働くが進化する」
ユーミーコーポレーション全国大会「職人×DX×多様性の実践」
建設業向け安全大会、地方自治体主催DXセミナー 等