鹿児島大学の学生や教員らが中心のプロジェクトチーム「鹿児島大学Sustainable Campus Project」(以下、SCP)が6月18日、市民参加型の農作業体験イベントを開催する。
SCPが企画した市民参加型の環境循環型エコビジネスプロジェクト「Eco-Sweets 7 Days in Kagoshima」の一環で行う同イベント。市民に段ボールコンポスター(家庭用生ごみ処理機)を使って堆肥作りに取り組んでもらい、その堆肥を使って鹿児島市吉田町にあるJAグリーン鹿児島の遊休地でカボチャやナス、ピーマンなどの作物を育てて収穫。県内企業が収穫物をペースト状に加工した後、県内企業と商品開発を行いエコスイーツを一般に販売、売り上げの10%をファンド化し、次年度の活動資金に充てる同プロジェクト。今年4月から作物を育て始め、すでに収穫段階に入っている。収穫物は持ち帰ることもできる。
SCP学生代表で同大法文学部経済情報学科の蕨野(わらびの)桂一郎さんは「段ボールコンポスターの使い方を見せると、こんなに簡単に生ごみを堆肥にできるのかと珍しがる市民は多い。特に子どもは段ボールコンポスターをかき混ぜて楽しんでいる。農作業体験に参加してくださる市民は協力的な方が多く感謝している」と話す。さらに、「これまでエコは『やらされる感』が非常に強かった。これを脱却するために、市民が楽しく参加できるような企画にした」とSCP教員代表で同大の大前慶和准教授。段ボールコンポスターはこれまで400個以上を販売。過去2回の農作業体験には、それぞれ約40人の市民が参加している。
「SCPに参加して環境活動の面白さにはまった。最初は話を聞いてくれる企業が少なく無理かもしれないと思っていたが、少しずつ参加企業も増えてきて実現しつつあるのを感じる。ここまで来たら絶対に成功させたい」と意気込む蕨野さん。「実際に企業の方や市民と接することで、いい社会勉強にもなっている。マナーなど多くのことを学ばせてもらっている」とも。
申し込み締め切りは16日。今後は7月の毎週土曜日、8月6日にも実施予定。8月20日には県立青少年研修センター(鹿児島市吉田町)で大バーベキュー大会も開催する。段ボールコンポスターはJAグリーン鹿児島経営企画部(TEL 099-208-2500)で販売。価格は500円。農作業体験の申し込みはSCPのホームページから。