宇宿商店街振興組合(鹿児島市宇宿3)は8月、鹿屋体育大学の協力の下、「貯筋通帳」を使った高齢者の健康づくりプログラムをスタートした。
運動を行うことで「貯筋」し、「貯筋通帳」に記録した「貯筋額」に応じて、商店街で使える商品券やクーポン券と交換することができるという同プログラム。「貯筋運動」やウオーキング、グラウンドゴルフなどの運動を一つするごとに100円が「お預かり筋額」に加算され、1日最大600円が貯(た)まる。逆に3日連続して運動しなかった場合は、500円を引き出すというルールも。
8月には同大副学長の川西正志さんを講師に招いて、一般向けと指導者向けに「貯筋運動」の講習会を行い、あわせて60人以上が参加。今月18日には、家できちんと運動を続けられているかどうかチェックするため「貯筋残高確認」を行った。今後も定期的に「残高確認」を行うことで、「自主的に運動する習慣づけを促すと同時に、地域の中で指導者を養成し、地域主催で活動を続けていく体制を作る」と川西さんは説明する。
「貯筋運動」は、道具を使わず簡単にできる筋力トレーニングを毎日続けてもらうための仕組みとして開発されたという。同大では、高齢者を対象に老化を防ぎ健康寿命を延ばしてもらおうと普及に取り組むほか、今後は子どもの体力づくりや中高年の生活習慣病の予防など、幅広い年齢層に向けたプログラムとして開発を行う予定。
「定期的に集まってコミュニケーションを取ってもらえば街もにぎやかになるし、筋力をつけて元気になってもらえれば、街も元気になる。取り組みが県内外に広まっていけば」と話す川西さん。同組合理事長の河井達志さんも、「お孫さんと一緒に参加してもらうなどして、子どもの健康づくりも同時に目指していきたい」と意気込む。
プログラムの参加は自由。参加無料。次回は10月3日、宇宿福祉館(宇宿1)で開催予定。スケジュールはホームページで確認できる。